秋田×食器

秋田県には代表的な伝統工芸品「楢岡焼」と「白岩焼」があります。

• 楢岡焼

  秋田県大仙市の南地域で製作される伝統工芸品の一つです。
  起源は約150年前（江戸時代末期）に遡り、南楢岡という地域で焼かれたものが初めの「楢岡焼」とされています。
  当時、材料として用いられていた粘土は質が劣っていたため、独自の研究で改良を積み重ねたました。
  そして改良の甲斐あって誕生したのが、今の「楢岡焼」と言われています。
  特徴的なブルーの色味は、白土が原料の「海鼠釉」でつくられており、釉薬途中の現象がナマコの地肌を連想させることから名づけられたそうです。

• 白岩焼

  秋田県仙北市で製作される伝統工芸品一つです。
  江戸時代中期の1771年に松本運七が窯を開いたことで誕生し、この窯元は秋田県内で最も古い歴史をもっています。
  しかし、時代の流れに伴う新たな焼き物の登場や、陸羽地震の影響などで約70年間ほど衰退していました。
  その後、1975年に「和兵衛窯」がひらかれたことで再び息を吹き返し、今もなお秋田県を象徴する陶器として知られています。

• 渡辺　葵

  白岩焼唯一の窯元「和兵衛窯」の二代目
  1980年、白岩焼を復興させた窯元の家庭に生まれました。
  継ぐきっかけとなったのは、興味をもっていた海鼠釉が「白岩焼」に使われていると知ったことです。
  先代の父から手法を学ぶ中で、より自身の技術を磨きたいと考えるようになり、京都の陶芸学校に通い始めました。
  彼女の作品は、現代に合わせた新しいデザインが魅力的で、陶器のもつ従来のイメージを覆すものが多いのが特徴です。