福島×食器

福島県には代表的な伝統工芸品「大堀相馬焼」と「会津本郷焼」があります。

• 大堀相馬焼

  福島県北部の浪江町大堀で製作される伝統工芸品の一つです。
  大堀相馬焼は、江戸時代初期から作られている約300年以上の歴史をもつ陶器です。
  特徴は「二重焼」という焼き方で、外側と内側の両面から作ることによって中のお湯が冷めにくく、熱いお湯を注いでも持つことが可能です。
  この技法は、元々日常で使用されていた「大堀相馬焼」ならではの発想から生まれたものです。

• 会津本郷焼

  福島県会津で製作される伝統工芸品の一つです。
  今から約400年以上前、蒲生氏郷が兵庫県から招いた瓦工に屋根瓦を焼かせたことが始まりとされており、1645年に陶工・源左衛門が本郷村の土を発見したことから陶器が製造され始めました。
  陶器だけでなく磁器も作っている会津本郷焼は、代々用いられている釉薬で「青磁」「白磁」「炭化」など多種多様なスタイルを実現しています。

• 近藤賢・近藤学（親子）

  約300年以上続く窯元「陶吉郎」を支える親子
  代々伝えられてきた伝統を受け継ぎ、日本で最大規模を誇る美術展「日展」に大堀相馬焼を初入選させるなど、数多くの功績をもっています。
  しかし、2011年に起きた東日本大震災の原発事故で、当時の窯元などすべてを失いました。
  現在はいわき市の工房で製作を再開しています。
  近藤学さんのつくる作品は、「象嵌（ぞうがん）」という技法が用いられており、繊細で高い技術をもつ描写が特徴的です。