石川×食器

石川県には代表的な伝統工芸品「九谷焼」と「輪島塗」があります。

• 九谷焼

  
  石川県金沢市の他小松市・加賀市・能美氏などで製作される伝統工芸品の一つです。
  九谷焼は、五色の絵の具を使用して描く「五彩」という技法が特徴的で、その美しさは芸術作品としても多くの評価を得ています。
  人間国宝の作家「徳田八十吉」や「吉田美統」などの作品は、高い価格で買取されることもあります。

• 輪島塗

  石川県輪島市や七尾市で製作される伝統工芸品の一つです。
  始まりは江戸時代初期で、頑丈な食器として様々な用途で使用されていたことから、現在は高級漆器として知られています。
  輪島塗の特徴は、赤と黒の色使いで、中には「蒔絵」や「沈金」など装飾の目立つ作品も多くあり、国内外問わず高い評価を得ています。

• 三代目　徳田　八十吉

  独自の九谷焼作品を数多く生んだ人間国宝
  石川県に生まれ、金沢美術工芸大学を中退したのち祖父と父から伝統を受け継ぎ、多くの「九谷焼」作品を世に残しました。
  作品の特徴は、独自の「彩釉」という技法で、70色ほどの色を用いてつくられるグラデーションのみで描かれます。
  また、三代目・徳田八十吉は第11回「日本陶芸展」で大賞を受賞するなど多数の実績をもち、1997年には重要無形文化財「彩釉磁器」の保持者に認められました。

• 吉田　美統

  新たな手法「釉裏金彩」を生んだ人間国宝
  1932年、九谷焼を受け継ぐ「錦山窯」の元に生まれ、高校卒業後の1951年に三代目を襲名しました。
  彼の作品は、自らが生んだ「釉裏金彩」という技法が特徴的で、異なる厚みの金箔で遠近感を表現しています。
  芸術作品としての美しさをもつこれらの作品は、世界中から高い評価を受けており、平成13年には国指定重要無形文化「財釉裏金彩」の保持者に認定されています。