金の売却に税金はかかる?計算方法や確定申告の必要性を解説!

金を売却した場合、原則「譲渡所得」として課税されます。
ただし、年間50万円の特別控除や5年以上の保有で課税対象金額が半分になる仕組みがあるため、条件によっては税金がかかりません。
本記事では、金売却時にかかる税金の仕組みや計算方法などについて解説しています。
また、確定申告の必要性や節税のコツなども紹介しているので、金の売却を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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河合拓治
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目次
金売却に税金はかかる?基本ルール

金の売却に税金はかかるのでしょうか。
結論、金の売却で利益が出た場合は原則として課税対象となりますが、取引の状況によって扱いが異なる点に注意が必要です。
金売却にかかる税金の基本的なルールについて見ていきましょう。
金の売却は原則「譲渡所得」|ほとんどの人が対象
日常的に売買を行っていない個人が所有していた金を売却して得た利益は、基本的に譲渡所得として課税されます。
譲渡所得とは、土地や株式などを譲渡することで得られる利益のことです。
譲渡所得は総合課税の対象となり、給与所得や事業所得などと合算して課税されます。
参照:国税庁「No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法」
そのため、金の売却で得た譲渡所得は、最終的に所得税および住民税の税額計算の対象となります。
また、課税されるのは売却によって得た利益のみで、売却額すべてにかかるわけではありません。
継続的な売買は要注意|雑所得・事業所得になるケースとは
金を売却して得た利益は、取引の頻度や目的によっては、譲渡所得とならない場合がある点を押さえておきましょう。
例えば、個人が利益を得る目的で継続的に取引している場合は雑所得、金の売買を継続的に行い、明確に営利目的の活動として行っている場合は、事業所得とみなされることがあります。
事業所得に該当すると、金取引で出た損失をほかの所得と相殺できる損益通算が可能となり、結果的に節税につながるケースもあります。
参照:国税庁「No.1500 雑所得」
しかし、譲渡所得でなくなると特別控除が使えないため、継続的に売買する場合は注意が必要です。
金はいくらから税金がかかる?

金を売却して利益を得た場合、必ず税金がかかるわけではありません。
それでは、いくらの利益から税金がかかるのでしょうか。
判断基準や押さえておきたい特別控除について見ていきましょう。
判断基準は「売却額」ではなく「利益」
金の売却で課税対象となるかどうかは、売却額ではなく、実際に得た利益で判断されます。
売却額は実際に売った金額を指し、利益は売却価格から取得価格や手数料などの諸費用を差し引いた金額です。
例えば、100万円で売却しても利益が出ていなければ課税対象にはなりません。
一方で、売却額が小さくても利益が発生していれば、課税される可能性があります。
このように、売却金額だけでなく「どれだけ利益を得たか」が判断基準となるため、購入時の価格や経費はしっかり把握しておくことが大切です。
年間50万円まで非課税の「特別控除」とは
金の売却益が年間50万円以下の場合、総合課税の対象となり、譲渡所得の特別控除が適用されます。
金以外にもゴルフ会員権や美術品などの資産を売却した場合も総合課税の対象です。
資産の譲渡益もすべて合算したうえで適用されます。
参照:国税庁「No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)」
例えば、年間の利益が40万円であれば税金はかかりませんが、60万円の場合は控除後の10万円分のみが課税対象となります。
また、金は価値が下がりにくいといわれていますが、本当に下がらないのか心配な方も多いでしょう。
以下の記事では、金の価値は下がらないといわれる理由について解説しています。
金売却の税金の計算方法【具体例】

金を売却した際の税金はどのように計算されるのでしょうか。
税金は一律で決まるわけではなく、利益の金額や保有期間、控除の有無によって最終的な負担額が変わります。
続いては、税金の計算式や保有期間による違い、具体的なシミュレーションについて解説します。
金売却の税金の計算式
金の売却にかかる税金は、「売却価格 -(取得費+売却にかかった費用)- 特別控除(最大50万円)」で算出されます。
参照:国税庁「No.3161 金地金の譲渡による所得」
取得費は購入時の金額、売却費用は手数料などの諸経費を指しています。
この計算式で算出された金額が課税対象となり、利益が出ていなければ税金はかかりません。
また、利益が出ていても年間50万円の特別控除が受けられるため、実際に課税されるケースは限られています。
保有期間で税額が変わる|5年以内と5年超の違いとは
金の売却益は、保有期間によって課税方法が異なります。
購入から5年以内に売却した場合は「短期譲渡所得」となり、利益の全額が課税対象です。
一方で、5年を超えて保有した後に売却すると「長期譲渡所得」となり、課税対象額は利益の半分にまで軽減されます。
そのため、同じ利益であっても長期譲渡所得のほうが税負担は軽くなります。
売却タイミングによって最終的な手取り額が変わるため、金を売却する際は保有期間も意識しておきましょう。
参照:国税庁「No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)」
いくら税金がかかる?金売却のシミュレーションで具体的に解説
金を売却して得た利益が60万円の場合は、特別控除である50万円を差し引いた10万円が課税対象となります。
保有期間が5年以内の場合は、10万円がそのまま課税対象となりますが、保有期間が5年を超えていれば、10万円を2で割った5万円が課税対象です。
参照:国税庁「No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)」
| 短期保有(5年以内) | 長期保有(5年超) | |
| 売却益 | 60万円 | 60万円 |
| 特別控除 | ▲50万円 | ▲50万円 |
| 課税前所得 | 10万円 | 10万円 |
| 課税対象額 | 10万円 | 5万円(1/2) |
| 税額目安(約20%) | 約2万円 | 約1万円 |
税額は15〜20%前後になるケースが一般的です。家族構成や控除額によっても税額が変動するため、あくまで目安として捉えてください。
金の取得費がわからない場合はどうする?

金の税金を計算する際は、金の取得費を知っておく必要がありますが、不明な場合もあるでしょう。
続いては、取得費が不明な場合に使える概算取得費や、損をしないための注意点について見ていきます。
購入価格が不明でも大丈夫|概算取得費(5%ルール)とは
金を売却する際に購入時の金額がわからない場合は、「概算取得費」として売却価格の5%を取得費とみなして計算します。
領収書や購入記録が残っていないケースでも適用できる計算方法です。
参照:国税庁「No.3258 取得費が分からないとき」
例えば、金を100万円で売却した場合、概算取得費が適用されれば、取得費は5万円です。
ただし、概算取得費は本来の購入価格よりも低く計算されることが多いため、その分利益が大きくなり、結果として税負担が重くなる可能性があります。
そのため、購入時の領収書や買付明細はしっかり保管しておくことが大切です。
税金で損しないために|取得費不明時の注意点と対策
取得費が不明な場合、本来よりも利益が大きく計算されてしまい、その分だけ税金を多く支払うことになる可能性があります。
そのため、レシートや取引履歴、通帳の記録などを確認し、できる限り実際の購入価格を特定することが大切です。
また、複数回に分けて購入している場合は、購入金額と数量をもとに総平均で取得費を算出します。
安易に概算取得費を使うと不利になることもあるため、まずは記録の確認を優先しましょう。
どうしても不明な場合は、購入した業者に問い合わせるのも有効な方法です。
金の売却に確定申告は必要?

金を売却した際、利益の金額によっては確定申告が必要になる場合があります。
確定申告が必要な具体的なケースや、見落としがちな注意点などについて見ていきましょう。
確定申告が必要なケース
金の売却で得た譲渡所得が、年間50万円の特別控除を超える場合は確定申告が必要です。
また、金単体では超えていなくても、ほかの譲渡所得と合算して年間50万円を超えている場合も確定申告の対象となります。
参照:国税庁「不動産や株式等以外の資産(金地金など)を売却した方」
一方で、利益が50万円以下で控除後の課税所得が0円であれば、原則として確定申告は不要です。
また、売却額が200万円を超えると税務署に支払調書が提出されるという点から、200万円以下なら申告不要と誤解されている方もいますが、これは誤りです。
特別控除を差し引いた後に課税所得が発生する場合は、確定申告が必要となります。
会社員でも確定申告は必要?見落としやすい注意点
給与所得者の場合、以下の条件を満たすと所得税の確定申告は不要です。
- ・年収2,000万円以下で年末調整を受けている
- ・給与を除く所得が年間20万円以下
また、金の売却時に得た利益が20万円を超えていても、特別控除の50万円を差し引いた後の金額が20万円以下であれば、ほかの所得状況によっては確定申告が不要になります。
ただし、所得税の確定申告が不要であっても、住民税については別途申告が必要となるため注意が必要です。
参照:国税庁「No.2020 確定申告」
金売却で税金を抑えるコツ

金を売却する際は、いくつかのコツを知っておくことで税金を抑えることができます。
特に控除の活用や保有している期間などによって、税金は大きく変わります。
それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。
50万円控除を活用
金の売却益には年間50万円の特別控除があるため、控除を活用すれば、利益が50万円以下の場合は原則として税金がかかりません。
参照:国税庁「No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)」
なお、売却を複数回に分けた場合でも、同一年内であれば合計の利益で判定されます。
そのため、一度の売却を50万円以下に抑えるのではなく、年間の利益を50万円以下にすることを意識して売却することが大切です。
ただし、頻繁に売買を繰り返すと営利目的と判断され、譲渡所得ではなく雑所得や事業所得に区分される可能性がある点に注意が必要です。
5年以上保有する
金を売却する際は、5年以上保有してから売ることで税負担を抑えられます。
購入から5年以内に売却した場合は短期譲渡所得となり、利益の全額が課税対象です。
しかし5年を超えると長期譲渡所得となり、課税対象となる利益は半分に軽減されます。
参照:国税庁「No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)」
同じ利益でも税額に差が出るため、すぐに売却する必要がない場合は保有期間を意識しましょう。
ただし、税制は将来的に変更される可能性がある点に注意が必要です。
分割して売却する
利益が大きいと予想される場合は、金を一度にまとめて売却するのではなく、複数年に分けて売却しましょう。
金を一度に売却してしまうとその年の利益が大きくなり、結果として税率も上がります。
複数年に分けて売却することで、毎年50万円の特別控除を活用できるため、課税対象となる金額を抑えられます。
さらに、累進課税である所得税率を下げられるのもメリットです。
ただし、金の価格は常に変動しているため、売却時期を分ける際は市場の動きも踏まえて判断することが大切です。
また、金は含有率によって、価値が異なります。
以下の記事では、18金と24金ではどちらの方が高いかについて解説しています。
金を高く・安心して売るための買取業者の選び方

金を高く・安心して売るためには、買取業者選びが重要です。
買取実績や査定料などによって、買取価格や満足度は大きく変わります。
後悔しないためにも、以下のポイントを押さえて業者を選びましょう。
- ・金・貴金属の知識が豊富
- ・無料で査定をしてくれる
- ・複数の業者で見積もりを比較する
これらのポイントを意識することで、より納得できる条件で売却しやすくなります。
以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
金・貴金属の知識が豊富
金や貴金属に関する知識が豊富な業者であれば、純度や市場相場を踏まえた適正な査定額を提示してもらえます。
また、査定の根拠も丁寧に説明してもらえるため、不明点や疑問を解消しながら取引を進められるでしょう。
さらに、買取実績が豊富だと信頼性があり、安心感を持って買取を行えます。
ホームページで実績や買取事例を公開している場合は、あわせて確認しておくのがおすすめです。
無料で査定をしてくれる
買取業者を選ぶ際は、査定料が無料かどうかを確認しておきましょう。
業者によっては、査定料やキャンセル料などの手数料が発生する場合があります。
無料なら、売却を前提としなくても査定額を知る目的で気軽に利用できるのがメリットです。
また、キャンセル料がかからない業者であれば、提示された金額に納得できない場合でも安心して断ることができます。
事前に公式サイトで、どこまでが無料なのか確認しておきましょう。
複数の業者で見積もりを比較する
金の買取価格や手数料は業者ごとに異なるため、1社だけで判断すると相場よりも安く売ってしまう可能性があります。
複数の業者に見積もりを依頼することで、提示される価格や対応の違いを比較でき、より納得感のある売却につながるでしょう。
また、他社の査定額をもとに交渉する材料にもなり、査定額アップが期待できる点もメリットです。
さらに、トラブルや詐欺被害のリスクを避けることにもつながります。
なお、以下の記事では、金の買取詐欺の手口を紹介しています。
査定に出す前に、ぜひ一度目を通してみてください。
まとめ
今回は、金売却にかかる税金の仕組みや計算方法、節税のポイントなどについて解説しました。
金の売却益は原則として譲渡所得に区分され、特別控除や保有期間によって税負担が大きく変わります。
また、条件によっては非課税となるケースもあるため、仕組みを理解しておくことが大切です。
さらに、売却のタイミングを工夫することで、課税対象となる金額を抑えられる可能性もあります。
金の売却を検討している方は、本記事を参考に税額の目安を把握し、ぜひ自身に合った売却計画を立ててみてください。
2つの買取方法

