着物買取2021年09月29日

着物の保管はどのようにすべき?収納方法や日頃のお手入れについて解説

桐のタンス

着物には正しい保管方法があります。

誤った方法で着物を保管すると着物を痛めてしまう可能性もあるので注意が必要です。

正しい保管の知識や日頃のお手入れの仕方を身に着けて、大事な着物を守りましょう。

ここでは着物の保管方法について詳しく解説します。

着物の収納方法とは?

着物の収納の仕方でカビや害虫の発生、型崩れなどを防ぐことができます。

それでは着物の収納方法について解説します。

たとう紙に包んでタンスに収納

着物をタンスにしまう際は、「たとう紙」で着物を包みましょう。

「たとう紙」は着物を包むための紙で、タンスなどに収納する前に着物を包んでおくことで、ホコリや湿気から着物を守ることができます。

たとう紙は、着物を買った際についてくることもありますが、他にも百貨店やネット販売などでも手軽に入手が可能です。

着物を購入した際には同時にたとう紙も購入しておくとよいでしょう。

たとう紙を詳しく知る

保管するなら桐のタンスがよい

着物を保管するタンスは桐のタンスがおすすめです。

防虫効果があり、大切な着物を害虫から守ることができます。

また、桐のタンスには調質性といって、湿度を一定に保つことができる性質があるので、着物にカビが発生するのを防ぐことができます。

着物をお持ちの方の中にはすでにプラスチック製や紙製のタンスをお持ちの方もおられるかもしれません。

しかし、プラスチック製は桐のタンスと比べると通気性で劣り、紙製の箱は湿気を吸うのでカビが発生しやすくなるなどのデメリットがあります。

大事な着物を湿気や害虫から守るためには桐のタンスの購入を検討してみるのもよいでしょう。

保管スペースには詰め込みすぎない

タンスなどの収納スペース内に着物を詰め込みすぎると、型崩れなどの原因になるので注意が必要です。

保管スペースに限りがある場合は新たにタンスを購入するか、着物や洋服の数を減らすなどの対策をしましょう。

また、タンス内に適度なスペースを残しておくことで通気性がよくなり、カビや害虫の発生を防ぐ効果も期待できます。

目安としては、引き出しの中に高さ2~3cmほどのスペースを作っておくとよいでしょう。

大事な着物はタンスの上段に保管する

大事な着物や高価な着物はタンスの上段に保管しておくとよいでしょう。

なぜなら、タンスは上段と下段で湿度に違いがあり、湿気がたまりにくい上段は、高価な着物などを収納するのに最適だからです。

反対に普段使いの着物は外に出し、風を通す機会が多いため、下段の引き出しに入れておいても湿気を溜め込む心配が少なくて済みます。

持っている着物の用途に合わせてタンスの段数を使い分けるとよいですね。

日頃のお手入れの仕方

陰干しした着物

着物は日頃からしっかりとお手入れをしておくことが大事です。

ここでは日頃のお手入れの仕方について解説します。

着物は収納前にお手入れ

着物を収納する際は、着物用のハンガーなどにかけ、汚れがないか全体をチェックしましょう。

汚れたままの着物をタンスに収納してしまうとシミになってしまうため注意が必要です。

チリやホコリを見つけた場合はブラシなどで取り除き、もし目立つ汚れなどを見つけたら、早めにクリーニングに出しましょう。

大きな汚れをそのまま放っておくと、落とすことが難しくなります。

着物のクリーニングでは着物の汚れに応じた対応をしてくれるため、必要以上に着物を痛めることがなく安心です。

汚れがなければ陰干しして汗を飛ばす

全体のお手入れが終わったら、着物を2~3時間ほど陰干しして汗を飛ばします。

汗が残るとカビや害虫の発生の原因となるため、陰干しは忘れずに行いましょう。

また、干す時間は2~3時間以内に収め、日光に当てないようにすることで色あせの対策にもなります。

たとう紙の定期的な交換

着物を包むたとう紙は、定期的に交換することを忘れてはいけません。

なぜなら、紙の吸湿性(湿気を吸い取る作用)には限度があり、一定以上の水分を吸うと防湿の効果を発揮しなくなるからです。

また、一定以上の水分を吸った「たとう紙」は変色することがあります。

変色したたとう紙をそのままにしておくと、着物に色を移しシミを作ってしまう場合があるので注意が必要です。

たとう紙に茶色の斑点が出てきたら交換の合図として早めに取り替えましょう。

すくなくとも1年に1度はたとう紙の交換が必要です。

着物の付属品のお手入れの仕方

着物だけでなく、着物の付属品にもお手入れが必要です。

お手入れの仕方はそれぞれ以下の通りです。

は着物と同様に、陰干しした後にたとう紙で包んでタンスに収納します。

収納の際は帯に折りジワがつかないように注意が必要です。

収納する前に目立つ汚れを見つけた場合はクリーニングに出しましょう。

半襟

半襟は素材が正絹(しょうけん)なら手洗いで、ポリエステルなら洗濯ネットに入れて洗濯機で洗うことができます。

洗剤はオシャレ着用の洗剤を使うとよいでしょう。

洗った後はシワの寄らない程度に手で軽く絞り、低温設定のアイロンを当て布をしながらかけていきます。

洗濯する際はお湯やぬるま湯を使うと生地を痛めてしまうため、必ず水で行なってください。

小物

プラスチック製やゴム製の小物をお持ちの場合、着物と分けて保管しましょう。

なぜなら着物の上に置いておくことで防虫剤と化学変化によって着物の変色を引き起こす恐れがあるからです。

小物は小物でまとめてケースに入れるか、布に包むなどの対策をとりましょう。

足袋

足袋は汚れをある程度ブラシで落とし、ネットにいれて洗濯機で洗いましょう。

また、気になる汚れがある場合は洗面器などに水を張り、洗剤と重曹をまぜた石鹸水に一晩漬けておきます。

その後漬け置きした足袋の汚れを歯ブラシなどを使ってこすり、汚れを落とします。

その際、繊維を傷めないよう布目に沿うように汚れを落とすのがポイントです。

汚れが落ちたら足袋が濡れている間に足袋のシワを伸ばし、陰干ししましょう。

履物

履いた後の履物は湿気がたまっているため、ホコリなどを柔らかい布で拭きとった後に陰干ししましょう。

また、鼻緒の形を整えるために鼻緒キーパーなどのアイテムを使うのもおすすめです。

湿気対策の仕方

扇風機で乾かしたタオル

湿気は着物の大敵です。

湿気の対策をしっかりと行い、カビや害虫の発生を抑えましょう。

ここでは湿気の対策の仕方について解説します。

湿気対策には虫干しがおすすめ

着物をお持ちの方は、1年に1度はかならず虫干しをしましょう。

虫干しとは天気のよい日に衣類を干して風を通し、虫やカビを防ぐ作業のことで、
高温多湿な気候を持つ日本では古くからの風習です。

虫干しする際は以下の点を参考にしてください。

虫干しするタイミング

虫干しは、2日以上晴れの日が続いた翌日の午前10時~午後3時の間に行うのがよいとされています。

雨が降った翌日または、早朝や夕方は湿度が高いため、虫干しするには適していません。

虫干しは着物に風を通し乾燥させることが目的なので、湿気の少ないタイミングで行いましょう。

虫干しする時期

虫干しに適した時期は、1年に3回あります。

・土用干し(7月下旬~8月頃)
・虫干し(10月下旬~11月頃)
・寒干し(1月下旬~2月頃)

上記の3つの時期は比較的に湿度が低く、日本では昔から虫干しに適した時期です。

しかし、気候は地方によって異なるので、お住まいの地域の湿度に合わせて虫干しを行うとよいでしょう。

虫干しする場所

虫干しは着物が色あせないように日光の直接当たらない部屋を選びましょう。

虫干しの前に窓をあけ、風通しをよくしておくことで着物の湿気を効率よく取り除くことができます。

風通しの悪い場所では扇風機を利用する方法もありますが、その際は着物に強い風が当たらないように配慮してください。

型崩れの原因になる可能性があります。

また、夕方まで虫干しを行う際は西日が差し込まない部屋が理想的です。

以上の点を考慮して、虫干しする部屋を選んでください。

虫干しの方法

虫干しの方法はハンガーに着物をかけて日が当たらないように2時間ほど吊るします。

吊るす際は着物ハンガーを用いて着物の型崩れを防ぎましょう。

着物用のハンガーがない場合は通常の洋服ハンガーでも吊るすことはできますが、長時間吊るすと型崩れの恐れがあるので注意が必要です。

着物を複数お持ちの方は、同時に虫干しすることが大変なので数日に分けるとよいでしょう。

また、虫干しを行う際は虫干ししている着物を入れていた引き出しなども同時に掃除しておくとよいですね。

タンスの中を換気する

タンス内は湿気がこもる場合があるので換気が必要です。

定期的に引き出しをあけて空気を入れ替えましょう。

換気の際にはタンスに扇風機などで風を送ると、より適度に湿度を飛ばすことができるためおすすめです。

また、前項でも述べましたが、タンスの中には適度なスペースを作り、風通しをよくしておくのが理想です。

備長炭シートの使用もおすすめ

着物の湿気対策には備長炭シートの使用もおすすめです。

備長炭シートには湿度を調整する効果があり、カビの広がりを防ぐ事ができます。

また、備長炭シートには消臭効果もあるため、カビや防虫剤の臭いが気になる方にもおすすめです。

備長炭シートの調湿効果と消臭効果は半永久的に続き、使い勝手もよいため多くの家庭で利用されています。

備長炭シートはインターネットやホームセンターなどで気軽に購入できるので、タンスの湿気にお困りの方は購入を検討してみてはいかがでしょうか。

楽天市場での販売例「備長炭シート」

虫食い対策の仕方

虫に食われた葉っぱ

害虫の発生によって大事な着物を痛めてしまうこともあるため、害虫への対策はしっかりと行いましょう。

ここでは虫食いの対策について解説します。

ウールの着物や洋服と一緒にしまわない

ウールは虫にとっては大好物の素材です。

そのためウールの着物や洋服を他の着物と同じ場所に保管しておくと、虫食いが広がるおそれがあります。

特別な事情がない限りはウールの素材は分けて保管するのが得策です。

防虫剤の使用は注意が必要

着物を保管の際に防虫剤を使用している方も少なくないでしょう。

防虫には防虫剤の使用は必要ですが、使い方を間違えるとトラブルの原因となるため注意が必要です。

防虫剤は異なる薬剤を併用すると、薬剤が化学反応を起こし、着物を傷めたりシミを作ったりする原因にもなります。

防虫剤を使う際は説明書きなどを見て、事前に使い方を確認しておきましょう。

また、ナフタリンの防虫剤を使う場合、特有の臭いが着物に移ることもあるので臭いが気になる方は使用は控えるとよいですね。

着物の防虫剤にはナフタリンよりも効果が強く、香りが良い樟脳(しょうのう)の防虫剤を使うのがおすすめです。

ホームセンターやスーパーなどで気軽に入手できるので、防虫剤にお悩みの方は試してみてはいかがでしょうか。

防虫剤や除湿剤は定期的な交換が必要

防虫剤や除湿剤は使用期間が定められていて、定期的な交換が必要となります。

特に除湿剤は期間を超えて使用すると逆に水分を含んでしまい、カビの原因になることもあるので注意しましょう。

防虫剤はどのメーカーでも長くても半年程度で使用期間が切れることがほとんどです。

防虫剤を使う際は期限が切れる日にちを確認しておくとよいでしょう。

色あせ(紫外線)対策の仕方

色褪せたデニム生地

紫外線によってせっかくの着物の柄が色あせてしまうのはもったいないですね。

しっかりと紫外線対策をして着物の色あせを防ぎましょう。

必ず陰干しする

前の項でも述べた通り、着物を干す際は陰干しをしましょう。

なぜなら、着物を日光に当てると紫外線によって色あせを引き起こす可能性があるからです。

また、陰干しする時間も2~3時間の間に収めることで色あせを防ぐことができます。

長時間の陰干しは着物を痛めるため注意しましょう。

着物を出しっぱなしにしない

着物を着ない間はなるべくタンスに収納しておきましょう。

日光が届かない部屋の中でも蛍光灯などの光が原因で、着物が色あせてしまう可能性があります。

また、どうしても着物を長時間出しておかなければならない場合は、着物に風呂敷などをかけて光や紫外線に当てない工夫が必要です。

まとめ

着物を保管する際は正しい収納や、日頃のお手入れをしっかりと行うことが大切です。

湿気対策や虫への対策、色あせ対策を行ない、美しい着物の状態を保ちましょう。

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