フィギュアのべたつきを落とす方法!原因やべたつきから守る工夫も解説!

お気に入りのフィギュアを久しぶりに手に取ったら、表面がべたべたしていた…そんな経験はありませんか?
大切にコレクションしているフィギュアの表面がべたついてしまうと、色移りや埃の付着が気になりますし、ガッカリしますよね。
この「べたつき」は、素材の特性や保管環境など、さまざまな原因によって引き起こされ、放置しておくと劣化を早めてしまいます。
今回は、フィギュアがべたつく主な原因や、べたつきを落とすための具体的な方法、さらに今後の予防策まで詳しく紹介します。コレクションを長く楽しむためにも、正しい知識を身につけておきましょう。
ぜひ参考にしてみてください。
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フィギュアがべたつく5つの原因

まずは、なぜフィギュアがべたついてしまうのか、主な原因を整理してみましょう。
べたつく理由は主にフィギュアに含まれる化学物質の影響ですが、具体的には以下5つが挙げられます。
- ・可塑剤(かそざい)の移行(ブリードアウト)
- ・保管環境が悪い
- ・直射日光や紫外線がよく当たる
- ・空気との接触や酸化
- ・経年劣化
原因を知っておくと、対策や予防策を検討できます。
それぞれ、簡単に解説します。
可塑剤(かそざい)の移行(ブリードアウト)
フィギュアのべたつきの主な原因は、素材に含まれている可塑剤です。
PVC(ポリ塩化ビニル)やソフビ(ソフトビニール)のような素材に含まれる可塑剤は、素材に柔軟性や加工性を与える化学物質で、長い時間が経つにつれて素材内部から表面へ染み出してきます。
これをブリード現象やブリードアウトと呼び、フィギュア表面がべたつく大きな原因です。特に密閉した環境や温度が高い場所に保管すると、可塑剤の移動が加速してしまいます。
なお、柔らかい素材ほど、より多くの可塑剤が含まれている傾向があります。
保管環境が悪い
フィギュアの保管環境は、べたつきの発生に大きく影響します。
高温多湿な場所や換気の悪い密閉空間にフィギュアを置いていると、素材から気化した可塑剤が逃げ場を失い、表面への移行が進行しやすくなります。
加えて、急激な温度変化や湿度変化が起こる環境も素材にストレスを与え、表面変質のリスクを高めます。さらに、ホコリが付着しやすい場所で保管すると、ホコリがべたつきに結合して取れにくくなることがあります。
定期的な空気の入れ替えや適切な湿度管理によって、べたつきの発生をある程度抑えることができます。
直射日光や紫外線がよく当たる
フィギュアにとって、直射日光や紫外線(UV)は天敵です。
直射日光や紫外線を長時間浴び続けると、フィギュア素材の劣化が一気に進みます。紫外線によって化学結合が破壊されると、表面の状態が変わり、可塑剤のブリードアウトが促進されやすくなります。
また、日光に含まれる紫外線は、フィギュアの色あせや塗装の変色を引き起こすリスクがあります。
飾る場所を選ぶ際には、光の当たり方を考慮して配置することが大切です。
空気との接触や酸化
可塑剤はフィギュア表面に溶け出し、空気に触れることでべたつきを引き起こすとされています。
空気中の酸素やチリ、ホコリが長期にわたってフィギュアに付着すると、表面が酸化しやすくなり、変色や塗装の劣化が進むと、同時にべたつきを感じるケースも少なくありません。
定期的に軽くホコリを拭き取るだけでも、酸化によるダメージを和らげることができます。
経年劣化
フィギュアはどんなに大切に扱っていても、素材の寿命ポイントが存在します。
経年劣化によって、素材に含まれる可塑剤が時間と共に自然と表面に移行してくるため、べたつくのも避けられません。未開封のままでも、時間と共にべたつきが発生する可能性があります。
長年保管しているフィギュアを再度飾る際は、軽い洗浄やメンテナンスを取り入れて状態を整えることが大切です。
フィギュアのべたつきを落とす正しい方法

べたついたフィギュアはデリケートに扱うことが大切です。無理に落そうとすると大切なフィギュアを傷つけてしまうので、気をつけましょう。
べたつきの落とし方は、主に以下の3つです。
- ・中性洗剤の泡とぬるま湯で洗う
- ・中性洗剤でつけ置きをする
- ・フィギュア用のクリーナーで落とす
それぞれ注意点があるので、見ていきましょう。
中性洗剤の泡とぬるま湯で洗う
フィギュアのべたつきを落とす方法として広く知られているのが中性洗剤の泡とぬるま湯で洗う方法です。比較的軽いべたつきに有効です。
まずは、バケツや洗面器にぬるま湯を用意し、中性洗剤を適量入れて泡立てます。その泡立てた中性洗剤を使って、手や指の腹、あるいはやわらかいスポンジ等で優しく表面を洗いましょう。
水でも問題はありませんが、ぬるま湯を使用することで、洗剤がフィギュア表面のべたつきにしっかり馴染みやすくなります。
洗剤を洗い流した後、きれいな柔らかい布やタオルで水気をしっかりと拭き取ります。ティッシュなど繊維があるもので拭くと、べたつきが残っている場合に繊維が付着してしまうことがあるため避けましょう。
中性洗剤でつけ置きをする
フィギュアのべたつきが頑固な場合や、全体に広がっている場合には、水5に対して中性洗剤1の割合で薄めた溶液に約半日ほどつけておく方法が効果的です。
つけ置きすることで表面が柔らかくなり、軽く拭き取るだけで汚れや可塑剤が除去しやすくなります。洗剤をしっかりと洗い流した後、柔らかい布やタオルで水気を拭き取り、自然乾燥させましょう。
なお、長時間放置しすぎると塗装に影響を与える可能性があるため、定期的に様子を確認しましょう。
フィギュア用のクリーナーで落とす
中性洗剤などを使っても落ちない頑固なべたつきには、専用のクリーナーが有効な場合があります。
市販のフィギュア用クリーナーは、塗装へのダメージを抑えつつもべたつきを効果的に落とせるように設計されています。素材に合わせて使用できるものが多く、中性洗剤よりも簡単に汚れを落とせる場合もあります。
その他、アルカリ電解水や重曹、セスキ炭酸ソーダ、マジックリンなどもべたつきを落とすアイテムとして紹介されることがありますが、中性洗剤や専用クリーナーと比べて洗浄力が強い場合もあるため注意が必要です。 事前にフィギュアの目立たない部分で試してから全体の手入れを行うのも良いでしょう。
やってはいけないフィギュアのべたつきを落とす方法

自己流の掃除方法はフィギュアを傷める可能性があります。
やってはいけない、避けるべき洗い方は、以下の5つです。
- ・有機溶剤を使う
- ・熱湯で落とす
- ・硬いブラシやメラミンスポンジなどの研磨剤を使用する
- ・ゴシゴシと強くこする
- ・長時間洗剤液や溶剤に浸けっぱなしにする
間違った洗浄法を選択すると、塗装が剥がれてしまったり、ひび割れや変形などの重大なダメージを招いたりする恐れがあります。
それぞれ、簡単に確認しておきましょう。
有機溶剤を使う
アルコール・シンナー・ベンジンなどの有機溶剤は、フィギュアの塗装を溶かしたり、素材を劣化させたりする可能性があります。
塗装面に有機溶剤が直接触れると色落ちの原因にもなり、劣化を早めてしまいます。
フィギュアのべたつきを落としたい場合でも、まずは中性洗剤や専用クリーナーなど、素材に優しい方法を選択してください。
熱湯で落とす
フィギュアの主成分である樹脂素材は熱に弱い性質があります。
洗浄に40℃を超えるような高温のお湯を使用すると、塗装が溶けて剥がれ落ちたり、PVCやABSなどプラスチック素材が変形したりする恐れがあります。
熱湯を使えばべたつきが落ちやすいというわけではなく、逆にフィギュアの状態を悪化させるリスクが高いです。
なお、推奨されるぬるま湯は人肌程度(約35℃〜38℃)で、高くても38℃くらいまでが上限です。
また、洗浄後の乾燥についても、ドライヤーのような強い熱を当てる方法はフィギュアを変形させる恐れがあるため、なるべく自然乾燥させましょう。
硬いブラシやメラミンスポンジなどの研磨剤を使用する
フィギュアのべたつきを取ろうとして、メラミンスポンジやクレンザー、硬いブラシなどを使用することは絶対にしてはいけません。
硬めのブラシやメラミンスポンジは研磨力が高いため、フィギュア表面に細かい傷をつけたり、ツヤを消してしまったりする恐れがあります。
美しい塗装や繊細なパーツを台無しにしてしまう可能性があるので、柔らかい布や綿棒などを使って優しく手入れをするのがおすすめです。
ゴシゴシと強くこする
深い汚れを落とそうと力を入れてしまうと、表面の塗装層に大きなダメージを与えてしまいます。色剥げやツヤが失われるなど、取り返しのつかない状態になることもあるのでやめましょう。
べたつきの除去はあくまで優しく、焦らず進めるのが鉄則です。
軽く擦ってもべたつきが取れない場合は、つけ置き時間を長くするなどの方法を試す方が良い結果になるはずです。
長時間洗剤液や溶剤に浸けっぱなしにする
洗剤や溶剤に長時間浸け続けると、素材そのものが軟化して変形するリスクがあります。
さらに、塗装剥がれや色移りなどの被害も出やすくなるため、定期的に状態をチェックしながら作業することが大切です。
推奨されるつけ置き時間は、軽いべたつきなら10分〜15分程度、ひどい場合は半日程度です。
フィギュアのべたつきから守る工夫

フィギュアのべたつきを未然に防ぐためには、普段からの保管環境と手入れが重要です。
べたつきを予防する保管方法は、以下の4つです。
- ・高温多湿の環境に置かない
- ・直射日光・紫外線の当たらない場所に置く
- ・ケースを利用して接触を防ぐ
- ・定期的に手入れする
それぞれ、簡単に解説します。
高温多湿の環境に置かない
高温はフィギュアの素材を柔らかくし、内部に含まれる可塑剤が表面に出やすくなるため、べたつや変色が進行します。また、高温多湿の環境はカビ発生のリスクも高め、フィギュアの劣化を早める可能性があります。
通気性の良い棚やケースに入れるなど、極端に締め切られた状態を避けると劣化を遅らせることができます。
また、温度が高くなりやすい家電製品(パソコンやテレビなど)の上に置かず、フィギュア周辺の湿度を50%以下に抑えましょう。
季節によっては除湿剤やエアコンを活用しながら、温度・湿度を調整するのも効果的です。
直射日光・紫外線の当たらない場所に置く
窓辺など、日光が直接当たる場所にフィギュアを置くと、紫外線による劣化(べたつきや色褪せ)が一気に進みます。
UVカットフィルムやカーテンを利用して、直射日光を遮断するのが有効な対策です。
飾る場合でも、光源の向きを意識し、日陰の場所で保管することで素材の変質を防げます。
ケースを利用して接触を防ぐ
ディスプレイケースやショーケースを使うことで、ホコリや空気中の汚れとの接触を減らすことができます。埃が溜まりにくい環境を整えれば、酸化や変色のリスクも下がり、結果的にべたつきへの影響も抑制されます。
また、UVカット付きのケースに入れることで紫外線をカットすることも可能です。
しかし、密閉された空間に長期間保管していると、気化した可塑剤が逃げ場を失い、べたつきの原因になってしまいます。
ケース内の湿度にも気をつけ、定期的に空気を入れ替えるようにしましょう。
定期的に手入れする
長期保管を続けると、ホコリや可塑剤が少しずつ溜まっていきます。
普段からホコリが積もっていないか確認したり、軽いべたつきであれば、フィギュアの塗装に悪影響を及ぼさないノンアルコールのウェットシートや赤ちゃん用のおしりふきなどで表面を拭いたりなどして、定期的に手入れしてあげましょう。
清掃をこまめに行うことでトラブルを未然に防ぎ、大切なフィギュアを良好な状態で維持できます。
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まとめ
今回の記事では、フィギュアのべたつきについて「原因」「落とし方」「やってはいけない方法」「予防策」に分けて解説してきました。
べたつきの主な原因は可塑剤の移行や保管環境の悪化、紫外線や経年劣化などによるもので、正しい方法で洗浄すれば改善が期待できます。
特に中性洗剤を使った優しい洗い方や、専用クリーナーの活用が効果的です。
また、保管場所や光の当たり方に注意し、定期的なメンテナンスを心がけることで、べたつきの予防も可能になります。
大切なフィギュアを美しいまま長く楽しむためにも、今回紹介した方法をぜひ実践してみてください。ちょっとした手間で、あなたのコレクションはより輝きを増すはずです。
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