一朱銀・二朱銀の価値はどのくらい?全種類の買取相場や本物の見分け方を解説します!
この記事では、江戸~明治時代に鋳造された一朱銀・二朱銀の種類や特徴を紹介します。
また、買取相場や高く売るポイントについても解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
もし一朱銀・二朱銀の売却をお考えであれば、専門知識をもつ経験豊富な査定士が対応するウリエルへの売却をぜひご検討ください。
一朱銀・二朱銀とは何か?その価値は?
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E6%9C%B1%E9%8A%80
まずは一朱銀・二朱銀の概要とその価値について解説します。
一朱銀とは
一朱銀は、江戸時代後期に流通した銀貨の一種で、長方形型の貨幣です。
額面は一分銀の1/4・一両の1/16となっています。
1829年に創鋳された一朱銀と、1854年に創鋳された一朱銀があります。
現在は希少価値が高いものもあり、状態によっては数十万円の値が付くものもあります。
二朱銀とは
二朱銀は、江戸時代末期に流通した銀貨の一種で、一朱銀と同じく長方形型の貨幣です。
額面は一分の1/8・一両の1/2となり、その価値は金貨である二朱金と同等とされています。
初鋳は1772年で、それ以降は1824年、1859年にそれぞれ鋳造されています。
現在の市場では、数千~数十万円ほどの価値が相場です。
一朱銀の種類と買取相場
ここからは、代表的な一朱銀の種類と買取相場を解説します。
文政南鐐一朱銀
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E6%9C%B1%E9%8A%80
名称 | 文政南鐐一朱銀 |
時代 | 1829年~ |
希少価値 | 低 |
買取相場 | 500~2,000円前後 |
素材 | 銀 |
1824年から流通し始めた「文政一朱判」は評判が悪く、価値が低いものでした。
そこで、より上質な南鐐(なんりょう)を素材とした文政南鐐一朱銀の流通が1829年から始まりました。
額面には「一朱」と書かれておらず、「以十六換一兩」と書かれています。
嘉永一朱銀
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E6%9C%B1%E9%8A%80
名称 | 嘉永一朱銀 |
時代 | 1853年~ |
希少価値 | 低 |
買取相場 | 100~2,000円前後 |
素材 | 銀 |
嘉永一朱銀は、1854年から流通が始まりました。
お台場に砲台が築かれた際の日当として支払われたことから、「お台場銀」とも呼ばれています。
量目は一両当り8匁(もんめ)となっており、この値は一分銀よりも下です。
額面には「一朱銀」、裏面には「銀座常是」と書かれています。
明治一朱銀
名称 | 明治一朱銀 |
時代 | 1868年~ |
希少価値 | 高 |
買取相場 | 100~100,000円前後 |
素材 | 銀 |
明治一朱銀はその名前の通り、江戸時代以降に誕生した銀貨であり、明治新政府によって製造されました。
明治一朱銀にはさまざまな呼び名があり、「川常一朱銀」または「貨幣司一朱銀」とも呼ばれています。
文政南鐐一朱銀や嘉永一朱銀が南鐐や花降銀料を材質としているのに対して、明治一朱銀は少し質を落とした洋銀に近い銀を使って造られています。
安政一朱銀
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E6%9C%B1%E9%8A%80
名称 | 安政一朱銀 |
時代 | 1859年~ |
希少価値 | 中 |
買取相場 | 1,000~3,000円前後 |
素材 | 銀 |
嘉永一朱銀は、表面の「一朱銀」の書体と裏面の「銀座常是」の書体が数種類存在します。
大きく分けるとその系統は2つあり、天保一分銀の書体に関連のあるものと安政一分銀と関連のあるものに分けられます。
その後者が「安政一朱銀」です。
品質に大きな差はないため、広い意味では安政一朱銀も嘉永一朱銀に含まれます。
両者の違いを明確にする際には、書体に注目してみましょう。
二朱銀の種類と買取相場
ここからは、代表的な二朱銀の種類と買取相場を解説ます。
安永南鐐二朱銀
名称 | 安永南鐐二朱銀 |
時代 | 1772年~ |
希少価値 | 中 |
買取相場 | 1,000~100,000円前後 |
素材 | 銀 |
安永南鐐二朱銀は、1772年から流通が開始された明和南鐐二朱銀です。
額面には「銀座常是」、裏面には「以南鐐八片換小判一両」と刻まれています。
発行されたのは明和時代ですが、安永年代に入ってからより広まったため、安永南鐐二朱銀と呼ばれています。
文政南鐐二朱銀
名称 | 文政南鐐二朱銀 |
時代 | 1824年~ |
希少価値 | 中 |
買取相場 | 5,000~10,000円前後 |
素材 | 銀 |
文政時代に発行された南鐐二朱銀を文政南鐐二朱銀(新南鐐二朱銀)と呼びます。
当時は幕府の財政が厳しかったこともあり、文政南鐐一朱銀は量目を減らして鋳造され、その重さは7.53gとなっています。
この量目を減らした文政南鐐一朱銀の発行により、幕府は財政再建に成功したとも言われています。
安政二朱銀
名称 | 安政二朱銀 |
時代 | 1859年~ |
希少価値 | 高 |
買取相場 | 100,000~200,000円前後 |
素材 | 銀 |
安政二朱銀は、当時アメリカと結ばれた日米和親条約による横浜港開港に備えて、小判の海外流出防止を目的として鋳造された銀貨です。
そのため、アメリカを始めとした海外との貿易専用通貨となっており、「貿易二朱」とも呼ばれていました。
しかし、その価値を巡って海外各国との調整が行われ、安政二朱銀は本来の役割を果たすことができなかったとも言われています。
※ここまで紹介した買取相場は目安価格であり、買取価格をお約束するものではございません。
一朱銀・二朱銀の本物と偽物の見分け方
希少価値が高いものもある一朱銀と二朱銀ですが、その偽物も市場に出回っています。
ここでは、一朱銀・二朱銀の本物と偽物の見分け方を解説します。
重量が軽すぎたり重すぎたりするものは偽物
一朱銀や二朱銀は重さが決まっており、規定よりも軽すぎたり重すぎたりするものは偽物の可能性が非常に高いです。
文政南鐐一朱銀は2.62g、安静二朱銀は13.5gといったようにそれぞれおおよその重さが定められているため、それ以上や以下の重さの場合は注意しましょう。
銀の質や色味
銀の質や色味によっても、本物と偽物を見分けることが可能です。
偽物は本物に比べてコストを下げて大量生産されているため、銅やニッケルで造られているケースが多くあります。
これらは、銀の質感とは光沢や色味、触ったときの感触などが異なるため、比べてみると違いがわかるものもあるでしょう。
しかし、専門家でないと完全な判別はしにくいため、迷った際は査定に出すことをおすすめします。
造りやデザインの完成度
造りやデザインによっても、本物か偽物かの判別は可能です。
偽物は、表面の凸凹が少ない、やすりがけがされていない、刻まれている文字の完成度が低いといった特徴があります。
造りのクオリティに疑問を感じたら、その銀貨は偽物かもしれません。
また、銅やニッケルによって造られている場合は、劣化が進むことで銅などがむき出しになるというケースもあります。
高価買取が期待できる一朱銀・二朱銀の特徴
お持ちの銀貨を少しでも高く売りたいという方に向けて、ここからは高価買取が期待できる一朱銀・二朱銀の特徴を紹介します。
残存数が少ないもの
残存数が少ない一朱銀や二朱銀は高価買取が期待できます。
「嘉永一朱銀」の中でも、表面の「銀」の字の一部分が欠けていて隙間が多いタイプは流通量が少なく、より希少なものとなっています。
また、表面に刻まれている「銀」の「かねへん」の点が縦向きに打たれているものも希少です。
このように珍しい字体や製造量が少ないものは、相対的に残存数が少なくなり、高価買取が期待できるでしょう。
製造エラー品
製造時のミスから生まれるエラー品も高価買取の可能性が上がります。
製造時にミスが起こること自体がごく稀であるため、希少価値は高まります。
一朱銀や二朱銀でも一部が欠けていたり文字のバランスがおかしかったりといったものがあれば、それはエラー品かもしれません。
しかし、エラー品と偽物を判別するのは非常に難しいため、専門の査定士に依頼することをおすすめします。
二朱銀は存在自体がレア?
二朱銀は、主に江戸時代末期に他国との貿易をメインとして使われていましたが発行期間が短く出回った数も多くないため、希少価値が高い古銭です。
一朱銀よりレアな存在であると言えるでしょう。
二朱銀をお持ちの際は、それ自体が大きな価値をもつため、ぜひ査定に出してみましょう。
一朱銀・二朱銀を高く売るコツ
ここからは、一朱銀や二朱銀を高く売るコツを解説します。
いい状態を保つ保管方法
一朱銀や二朱銀を少しでも高く売りたい場合は、保管方法に注意しましょう。
コインケースに入れる、直射日光を避ける、布で定期的に軽く拭くなど、正しい方法で保管することで、銀の劣化を最小限におさえることができます。
鑑定書や付属品があれば一緒に査定に出す
査定の際は、鑑定書や付属品を一緒に査定に出すことをおすすめします。
鑑定書は、その一朱銀や二朱銀の価値を証明する大切なものとなるので、もし持っていれば大切に保管し、査定の際に一緒に提出しましょう。
古銭の買取実績がある業者に買取してもらう
一朱銀や二朱銀を売却する際は、古銭の買取実績がある業者に依頼をするようにしましょう。
リサイクルショップへの売却や、オークションやフリマアプリへの出品も選択肢として考えられますが、相手が専門知識をもたない場合は、適正な価格で買取ってもらえない場合もあります。
古銭買取の専門業者であれば、正しい価値を判断できる査定士が在籍しているため、売却先としておすすめです。
複数の業者で査定してもらう
少しでも高く売却したい場合は、複数の業者に査定を依頼する相見積もりという方法もあります。
1社のみの査定では、正しく一朱銀や二朱銀が鑑定されているかの判別がしにくいためです。
また、業者によって買取価格が上乗せされるようなキャンペーンを行なっている場合もあるので、事前チェックしておくと、よりお得な売却ができるでしょう。
一朱銀を売るなら買取専門店のウリエルへ
一朱銀や二朱銀は古くから日本で作られた銀貨として、市場では一定の需要があります。
もし価値がわからず家で放置されている一朱銀や二朱銀があれば、ぜひ買取専門店の査定に出してみてはいかがでしょうか。
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