貿易銀の価値と買取相場はどのくらい?本物と偽物の見分け方も解説!

貿易銀は、明治時代に発行された貿易専用の銀貨です。
短い発行期間で発行枚数が少なかったため、コレクター需要が高く、高値での買取が期待できます。
本記事では、貿易銀の価値や買取相場について解説します。
また、本物と偽物の見分け方や、高く売るためのポイントも紹介しているので、お手元に貿易銀がある方はぜひ参考にしてみてください。
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目次
貿易銀の価値は?買取価格の傾向

貿易銀は、発行枚数が少なく希少性が高いことから、価値の高い銀貨として知られています。
また、銀の含有率が約90%と高く、素材としての価値が高い点も、価値を高めている要因の一つです。
種類によって買取価格は異なりますが、特に発行枚数が少ない年代や手変わり品などは高値で取引される傾向があります。
【年代別】貿易銀の買取価格

貿易銀は3年間で305万6,638枚発行されていますが、年代によって発行枚数は異なります。
そのため、年代ごとに買取価格の差があります。
それぞれの年代ごとの買取相場や特徴について見ていきましょう。
【明治8年】貿易銀の買取価格
明治8年の貿易銀は、発行が開始された最初の年ということもあり、コレクターからの需要が高い銀貨です。
状態が未使用であれば180,000円程度、極美品では100,000円程度の買取価格が期待できます。
使用感があっても数万円で売却できるので、価値の高い年代といえるでしょう。
【明治9年】貿易銀の買取価格
明治9年の貿易銀は、明治8年や明治10年と比べて発行枚数が多いのが特徴です。
そのため流通量が多く、希少価値が高くないことから、買取価格はやや下がります。
未使用で150,000円程度、極美品では80,000円程度が相場です。
価値としては3つの年号の中で最も低い傾向にあります。
【明治10年】貿易銀の買取価格
明治10年の貿易銀は、発行枚数が非常に少なく、現存数も限られています。
そのため、すべての年代のなかで最も高い価値をつける貿易銀です。
未使用であれば220,000円程度、極美品でも120,000円程度と高額で取引されています。
貿易銀の製造年は表面に大きく刻印されているので、どの年代のものか確認してみましょう。
買取相場の高い貿易銀とは

貿易銀は国際貿易に使用するために発行された硬貨です。
約3年間しか製造されていなかったため希少価値が高く、高値での買取が期待できます。
また、種類も豊富にあり、それぞれ特徴が異なるため、詳しく見ていきましょう。
貿易銀丸銀打
貿易銀丸銀打とは、使用済みを意味する「丸銀」の打たれた貿易銀のことです。
丸銀打の位置は左右に分かれており、丸銀が右側に打たれたものは左側に打たれたものより希少性が高いことから高い価値が付く可能性があります。
貿易銀丸銀打の買取相場は、未使用品で〜30万円ほどです。
明治10年の貿易銀
国際通貨にするため、重量を改めて発行された明治10年の貿易銀ですが、国際的な流通には成果を上げられず、その地位を築くことはできませんでした。
流通量が少ないため、10万円以上の高額買取を期待できます。
試鋳貨幣
試鋳(しちゅう)貨幣とは、新貨幣を採用するにあたり、さまざまな図案や直径などの形式の中から試作される貨幣のことです。
試作貨幣は通常、市場で使用されることはありません。
試鋳貨幣として明治7年位発行された貿易銀は、400~800万円ほどの価値が付くことがあります。
手変わり品
手変わり品とは、本来とは異なるデザインで製造されたものを指します。
製造過程でのミスによる場合が多く、希少性が高いためコレクターの間で高値で取引されるのが特徴です。
代表的なものには、「長支脈」「短支脈」「対称脈」「大桐」などがあります。
中でも桐の葉が通常より大きい「大桐」は特に価値が高く、買取相場は1,500,000円程度です。
また、長支脈で50,000円程度、短支脈で60,000円程度、対称脈で80,000円程度と、そのほかの手変わり品も高値をつけます。
荘印(そういん)は価値が下がる?
荘印とは、貿易で使われていた貨幣に対して打たれる刻印のことです。
「極印(ごくいん)」とも呼ばれており、主に中国の貿易商が受け取った貨幣に対して自社の荘印を打つ習慣があっていたとされています。
荘印のある銀貨は価値が下がると言われていることから、意図的に修復されている場合がありますが、修復された貿易銀はさらに価値が下がるケースがほとんどです。
貿易銀の偽物と本物を見分ける方法

貿易銀には、偽物やレプリカが複数タイプ存在するため、注意が必要です。
偽物を見分けるには、主に2つの方法があります。
シークレットマークがあるか
シークレットマークとは、コインやお札などの偽造防止策のことです。
一目では見分けが付かない程の小さなマークがついていることから、シークレットマークと名付けられました。
貿易銀には、裏面の緑ににある装飾の一つが小さめに彫られています。
このシークレットマークがあれば本物だという証になるため、高額買取を期待できるでしょう。
模様がそろっているか
凹凸が上下で同じ模様になっているか、模様の点の大きさがそれぞれ均一なっているかも、偽物を見分けるポイントです。
本物の貿易銀であっても、裏側に描かれている龍の図案に「参考」と刻印されている場合、買取価格が付かない可能性があるため、注意が必要です。
大きさや重さはどうか
貿易銀の大きさは直径38.58mm、重量は27.22gと定められています。
偽物の場合、これらの基準からかけ離れていることが多く、特に重量が大きく異なる場合は偽物の可能性が高いでしょう。
また、重さを合わせるために厚みを変えている偽物も存在し、厚さが2.6mmの基準に対して3mmを超える場合は注意が必要です。
ただし、長年の使用や摩耗によるわずかな誤差は許容範囲とされています。
それでも大きさや重量は真贋を見極めるうえで重要な要素となります。
貿易銀を高く売るコツ

貿易銀は希少性が高いため、そのままでも高い価値が付きますが、せっかくなら可能な限り高値で売却したいと考えている方も多いでしょう。
ここでは、貿易銀を少しでも高く売るコツをご紹介します。
保存状態に気を付ける
貿易銀は保存状態がよいほど高く売れる傾向にあります。
経年劣化をできるかぎり防ぐため、コインケースなどに入れて風通しのよい日陰に保存しましょう。
ただし、汚れているからといって、自ら洗ったりクリーニングしたりするのは禁物です。
手入れしてしまうと、かえって価値が下がってしまう場合もあるので、汚れが付いていても無理に手入れせずに、そのまま査定に出しましょう。
鑑定書や付属品を併せて査定に出す
鑑定書や専用ケースがある場合は、併せて査定に出しましょう。
鑑定書があれば、その貿易銀が本物だと証明できるため、査定額も高額が期待できます。
また、付属品のある貿易銀のほうが古銭コレクターから人気もあり、高値で売れやすい傾向にあります。
鑑定書や付属品は査定に出すときまで失くしてしまわないように、大切に保管しておきましょう。
古銭の専門買取業者に依頼する
銀貨の買取価格は、日々変動する銀の取引レートと古銭としての価値で決まります。
そのため、最新の貴金属のレートを把握していて、なおかつ古銭の専門知識をもつ買取業者へ査定を依頼するのがベストです。
正しい価値を判断できる買取専門業者であれば、安心して取引できます。
【外国コイン】人気のある貿易銀とその買取相場

買取市場で人気のある貿易銀は以下4つです。
| ・イギリス貿易銀 ・メキシコ貿易銀 ・アメリカ貿易銀 ・インドシナ貿易銀 |
それぞれの特徴と買取相場をご紹介します。
イギリス貿易銀
イギリス貿易銀は、1895年から発行された貿易銀です。
1800年代、アヘン戦争で香港がイギリスに割譲されたことから、日本と香港の貿易が活発になり、イギリス貿易銀が生まれました。
イギリス貿易銀は1895年以前から製造されていましたが、南米の景気のよさに影響され、発行が中止されています。
しかし、イギリスとの貿易が再び盛んになったことで、1895年から再発行されるようになったのです。
通常は〜1万円程度で取引されることがほとんどですが、状態のよいものは数万円で買取をされる場合もあります。
メキシコ貿易銀
メキシコ貿易銀の歴史は古く、1535年から製造され始めた硬貨です。
主に中国に集まっていた南米の品物を輸入するために作られた硬貨ですが、明治時代の日本の貨幣制度にも大きく貢献したとされています。
メキシコ貿易銀は海外で「8リアルクラウン銀貨」と呼ばれており、世界中で使われていた硬貨のため、買取価格も高めです。
保管状態のよいものなら、5万円ほどのプレミア価値が付く場合もあります。
アメリカ貿易銀
1873年から流通し始めたアメリカ貿易銀は、アメリカが中国との貿易を発展させるために発行した貿易銀です。
当時世界中で流通していたメキシコ貿易銀に対抗するために作られたとも言われています。
アメリカ貿易銀は買取価格が非常に高く、状態が悪いものでも数万円で買取をされることがあります。
保管状態のよいものなら30万円前後の高値が付くこともあるでしょう。
プレミアム価値が付く「ミントステイト」などの種類は買取相場が50万円を超えており、極美品なら1,000万円近くの高値で買取をされるケースもあります。
収集家に人気のアメリカ貿易銀は買取相場が非常に高く、慎重な査定が必要になるため、査定に出すときには信頼できる古銭買取店やプロの査定士に依頼しましょう。
インドシナ貿易銀
インドシナ貿易銀はメキシコ銀への対抗手段として、1885年から発行されました。
当時フランスがインドシナ東部を領有したため、日本との貿易が活発に行われていたと言われています。
安定した貿易が行われていたので、明治~昭和時代にまで、長年にわたり発行され続けました。
比較的簡単に手に入るため、インドシナ貿易銀の買取相場価格は高くありません。
通常数千円で取引されることがほとんどですが、未使用のインドシナ貿易銀になると1万円を超える高額査定になるケースもあります。
貿易銀を高く売るなら買取専門店のウリエルへ

貿易銀は現存枚数が限られているため、古銭コレクターから高い人気があります。
高額査定されやすい古銭なので、安く買い叩かれないよう信頼できる査定士に依頼しましょう。
貿易銀の売却をお考えの方は、ぜひ業界トップクラスの高価買取に自信があるウリエルにご相談ください。
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まとめ
貿易銀とは、明治時代に発行された海外との貿易取引を目的とした大型の銀貨です。
希少性の高い銀貨であり、思わぬ高値で売却できる可能性があります。
年代によってその価値は異なるため、買取に出す際は信頼できる業者に依頼することが大切です。
貿易銀をお持ちの方は、ぜひ一度買取業者に査定を依頼して、どれほどの価値があるのか確認してみてはいかがでしょうか。
2つの買取方法

