結城紬の買取相場は?高い値段をつけるためのポイントを解説!

結城紬は、日本三大紬の一つに数えられる高級絹織物で、その技術の高さから高額で取引されることもあります。
特に、国の重要無形文化財に指定されている「本場結城紬」は、保存状態や証紙の有無によって買取価格が大きく変わるため、売却前に正しい知識を持っておくことが大切です。
本記事では、結城紬の買取相場や高い値段をつけるためのポイントについて解説します。
結城紬の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
結城紬(ゆうきつむぎ)とは

引用:https://www.city.yuki.lg.jp/page/page001668.html
結城紬とは、茨城県の結城市や栃木県小山市を中心に、鬼怒川沿いでつくられている高級絹織物です。
大島紬と並ぶ日本三大紬の一つとされ、無地のほかにも亀甲、絵絣で文様が描かれています。
結城紬には、本場結城紬とそうではない結城紬があります。
本場結城紬はすべての工程を手作業で行い生み出される生地のため、その美しさはもちろんのこと、軽くて心地よく丈夫なのも特徴です。
日本全国の数ある紬の中でも、縦糸・横糸の両方に手紡ぎ糸を使うのは本場結城紬だけで、その工程の難しさや貴重さから、1956年に3つの技術国の重要無形文化財として登録されました。
・糸紡ぎ ・絣括り ・機織り |
そして、1977年には国の伝統的工芸品に指定され、2010年には「本場結城紬」の名称でユネスコ無形文化遺産に登録されました。
結城紬の買取相場

結城紬は、本場結城紬と結城紬で区別されています。
茨城県結城市や栃木県小山市その周辺でつくられたものは本場結城紬とされ、それ以外の地域でつくられたものは結城紬と呼ばれています。
本場結城紬は、国の重要無形文化財に指定されいるため、買取価格が8万~10万円ほどの買取価格となることもあるでしょう。
また、人間国宝や有名作家の作品で証紙があるものも高額での買取が期待できます。
本場でない結城紬であっても、状態により差はあるものの数千~10万円で取引されています。
どちらも結城紬の着物としての価値は高く、中古であっても需要が高い織物です。
※相場は目安であり、買取価格をお約束するものではありません。
どんな結城紬が高価買取となるか

結城紬の買取査定額はさまざまな要素が影響するため、必ず高い価格で査定してもらえるという保証はありません。
高価買取の条件は次の通りです。
・本場結城紬か ・亀甲の細かさ ・証紙がついている ・寸法が大きい ・状態が良い |
それぞれの条件について詳しく説明します。
本場結城紬か

引用:http://www.okujun.co.jp/characteristic/
現在、本場結城紬は4種類に分類され、各々写真の通りの証紙が添付されています。
写真の左から順に以下のように貼られています。
・本場結城紬検査証 ・組合責任証(品質表示、産地証明、糸とり夫人図、検査証) |
本場結城紬検査証
検査証は、本場結城紬検査協同組合の指定条件に合わせてつくられます。
この検査証ラベルは、16項目の厳しい検査に合格したものに貼り付けられます。
組合責任証
組合責任証は、本場結城紬卸商協同組合が品質を保証している証紙のことです。
産地証明と糸とり夫人図、検査証の証紙は3枚1セットにして貼り付けてあります。
また、実際の製品には技法ごとの検査証や商標ラベルが組み合わせて貼られます。
亀甲(きっこう)が細いか

引用:http://www.honmono-yukitsumugi.jp/entry/67
結城紬の価値を判断するためには、亀甲の緻密さも重要です。
80亀甲・100亀甲など、数字が大きくなるほど緻密になり、完成までに長い年月と技術が必要となるため、価値は高く評価されます。
特に200亀甲以上の本場結城紬は稀で希少価値が高く、買取価格も高額です。
証紙がついている
着物の価値を正確に証明するためには、証紙と呼ばれる証明書が必要です。
証紙は、産地や作者、技法などを示す証明書であり、本物であることを裏付ける役割を果たします。
証紙がないと、たとえ高級な着物であっても、その価値を証明できずに買取価格が下がってしまう可能性があります。
特に、専門知識のない業者では正しく査定されないことも多いでしょう。
また、証紙がない着物は再販時に価値が下がってしまうため、正しい価値を見極めてもらったとしても、買取価格は本来よりも減額される傾向にあります。
寸法が大きい
着物の寸法は、需要の広さに直結するため、買取価格に影響します。
特に寸法が大きい着物は、高値がつきやすい傾向にあります。
理由は、寸法が大きいほど着られる人の範囲が広く、仕立て直しもしやすいためです。
反対に、寸法が小さい着物は着用できる人が限られるため、需要が減り、結果として買取価格も下がる傾向にあります。
近年は日本人の平均身長も伸びているため、特に女性用であれば、身長160cm以上のサイズ感がある着物は、より高く評価されるでしょう。
このように、仕立ての美しさだけでなく、実用性も査定では重視されるポイントです。
状態が良い
着物の買取において、状態の良さは重要な評価基準です。
たとえ高級な着物であっても、汚れ・破れ・シミなどのダメージがあると、大きく減額されてしまいます。
そのため、日頃から直射日光を避け、適度な湿度のある場所で保管したり、防虫剤を活用して虫食いを防いだりして、きれいな状態を保つことが大切です。
また、しつけ糸がついたままの着物は切らずに査定に出すことで、高額査定につながります。
このように、査定額には着物の状態も大きく影響するため、査定に出す際は軽く汚れやホコリを落としてから出すようにするとよいでしょう。
結城紬の価値を歴史から読み取る

結城紬の歴史は、奈良時代に常陸国から朝貢として朝廷に献上されていた「絁(あしぎぬ)」から始まったと言われています。
絁は手で紡いだ太糸の絹織物のことで、日本全国にあるさまざまな紬の原形と言われています。
のちに室町時代や鎌倉時代では、常陸紬(ひだちつむぎ)と呼ばれるようになりました。
鎌倉時代には見た目が質素で丈夫なことから関東の武士にも好まれました。
生産の中心も次第に結城地方へと移行っていきます。
また、室町時代には「結城紬」の名で幕府や関東管領に献上され、全国的に知られる物産となりましたが、「結城紬」という名称で、商品としての流通が盛んになるのは江戸時代以降です。
当時は男性ものとして店の旦那衆や武士などが好んで着ていました。
その後男性の洋装化が進み、明治時代以降は女性の着物として進化を遂げ、生地のデザインや質感など、技術の向上ともにさまざまな結城紬が生み出されていきました。
結城紬の着物の特徴

引用:https://www.city.yuki.lg.jp/page/page001668.html
結城紬にはさまざまな特徴があります。
3つの代表的な特徴について見ていきましょう。
軽くてやわらかく丈夫
結城紬の着心地のよさは、紬糸の原料となる繭の特性を壊さない糸作りと織り技法から生まれます。
代表的な繭の特性は以下の5つです。
・通気性 ・酸化を防ぐ ・紫外線を防ぐ ・抗菌 ・保温 |
これらの性能を壊さないために、蚕を生きた状態で煮て真綿を取り出す「上生がけ」という特別な方法を用います。
上生がけで作られた糸は粘りがあり、時間が経っても劣化しにくいため、着るたびに風合いが増していきます。
その品質の高さから「三代着て味が出る」といわれるほど、長く大切に着続けられる着物です。
洗うほどに美しく
結城紬は真綿糸の毛羽立ちや糸同士の摩擦を避けるために、小麦粉による糊付けを行います。
高級品である本場結城紬は、消費者の手に渡るまでに長い時間がかかるため、生地が傷まないようにしっかりと糊付けされています。
そして購入後に初めて湯通しされ、結城本来の風合いが現れるのです。 その後も洗うほどに糊が落ち、着込むほどに真綿のケバがとれることでふわりとやわらかい絹本来の光沢へと変化します。
繊細な亀甲模様
結城紬は、精緻な亀甲模様や複雑な絣柄が美しく、なかでも代表的な文様は「亀甲絣」です。
亀の甲羅に由来し、長寿を願う吉祥紋様として古くから好まれてきました。 反物に施される亀甲紋様は、1反の幅の中に並ぶ亀甲柄を、80亀甲、100亀甲、120亀甲、160亀甲などで表され、数字が高いほど、緻密で高度な熟練の技が必要です。
なお、緻密な亀甲絣の本場結城紬に出会える機会はほとんどなく、現在生産されている結城紬はほとんどが80山亀甲か100山亀甲です。
結城紬を高く売るポイント

結城紬でも、織り方や使われた機織機の種類によってランクが異なり、産地によっても買取価格は異なります。
高額査定が可能な本場結城紬であっても、状態や条件によっては買取額が下がってしまうこともあります。
買取を依頼する前に高く売るための注意点を確認しておきましょう。
着物買取専門店に依頼する
高額査定が期待できる結城紬ですが、業者の選び方を間違えると価値が高い品物も低価格査定される可能性があります。
リサイクルショップや古着屋でも着物の買取は行なっていますが、正しく査定するためには着物買取専門店に依頼しましょう。
着物買取専門店を選ぶ際も、経験豊富な査定士の在籍する買取店に依頼すると安心です。
出張買取に対応している業者を選ぶ
出張買取に対応した業者を選択すれば、大切な結城紬を安心して手放せます。
自宅まで査定員が訪問してくれるため、自分で店舗まで持ち運ぶ必要がなく、移動中に着物を傷める心配もありません。
繊細な織りや風合いが魅力の結城紬は丁寧な取り扱いが求められるため、査定や売却に安心感がほしい方にとっては、特におすすめの買取形態です。
また、業者によっては出張費が無料のケースがあり、気軽に依頼しやすいのもメリットの一つです。
少しの傷や汚れはそのままにしておく
着物を買取に出す際は、汚れやシミがあっても無理にクリーニングに出さない方が賢明です。
クリーニング代が買取価格を上回って損をしてしまう可能性があるためです。
また、自分で修復を試みると、かえって状態を悪化させてしまうリスクもあります。
そのため、査定前の手入れは、ホコリを優しく払う程度にとどめるのがベストです。
大切なのは現状を維持することのため、無理な処置はせずに状態を保つことで、着物本来の価値をしっかり評価してもらえる可能性が高まります。
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ウリエルでは、熟練の鑑定士が丁寧に査定し、結城紬の本来の価値を適正価格で評価いたします。
また、出張査定にも対応しているため、大切な着物を持ち運びすることなく売却いただけます。
さらに、査定料やキャンセル料は一切かからないため、安心してご利用いただけます。
大切な結城紬を手放すなら、まずはウリエルにご相談ください。
まとめ
今回は、結城紬の買取相場について紹介しました。
結城紬は日本三大紬の一つであり、本場結城紬は国の重要無形文化財にも指定されています。
買取値段の相場は、証紙の有無や亀甲の細かさ、状態によって変動します。
そのため、結城紬の売却を検討する際は、着物に精通した買取専門店に依頼することで、より高額な査定が期待できるでしょう。
2つの買取方法