竜文切手の価値とは?買取価格や偽物の見分け方・おすすめの業者を紹介
明治時代に発行された竜文切手は、日本初の切手として歴史的価値が高く、コレクターの間で高い人気を誇っています。竜文切手に続き発行された竜銭切手は、新通貨「円」導入に伴い額面が変更されたものの、発行期間がわずか5ヶ月と短いため、希少価値が非常に高いです。
本記事では、竜文切手と竜銭切手の買取相場や、高額買取を実現するためのポイント、偽物の見分け方、適切な保存方法について詳しく解説します。
竜文切手以外の希少価値の高い普通切手もご紹介しますので、切手売却をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
竜文切手や竜銭切手の買取をお考えの方は、買取専門店ウリエルをご利用ください!
状態の悪いものや、他社で断られたお品物でも丁寧に査定いたします。
竜文切手とは
竜文切手は、1871年(明治4年)に日本で初めて発行された郵便切手です。
竜文切手という名前は、額面の単位が「文」で、竜がデザインされていたことに由来します。
発行当時、印刷技術が未発達だった日本では、手彫りの版を用いて印刷していました。
手彫り切手は全く同じ版を作ることが難しいため、偽造防止にも効果があったとされています。
竜文切手の歴史
1871年4月20日、日本で郵便制度が発足したこの日に、竜文切手が発行されました。
この頃、すでに海外では先進国を筆頭に郵便料金前納が導入されていたため、日本でも切手の発行に至ったとされています。
しかし、郵便制度が始まった当時の日本では、まだ通貨改革が行われていませんでした。
当時の通貨制度は江戸時代と同じだったため、竜文切手の額面は「文」表示となっています。
竜文切手の種類
竜文切手には「銭48文」「銭100文」「銭200文」「銭500文」の4種類があり、それぞれ額面に縦書きで表記されています。
当時は料金が距離と重量によって変わる仕組みだったため、竜文切手は4種類に分かれていました。
切手のサイズは19.5mm四方の正方形となっており、日本で発行された中では最も小さいサイズです。
どの切手もサイズとデザインが同じだったため、「銭48文」は茶色、「銭100文」は青色、「銭200文」は赤色、「銭500文」は緑色というように、額面と色で識別できるように工夫されていました。
また、竜文切手には国名表記がなく、目打ち(切り離しやすいように開いた穴)や裏のりもありませんでした。
竜銭切手とは
竜銭切手は、竜文切手が発行された翌年の1872年(明治5年)に発行された切手です。
1871年の新貨条例制定によって新通貨「圓(円)」が導入されたことに伴い、翌年2月に額面の単位を「文」から「銭」に変更した竜銭切手が発行されました。
竜銭切手には日本初の目打ちがあり、後期には裏のりもつけられるようになりました。
しかし竜銭切手の発行からわずか5か月後、新たに「桜切手」が発行されたため、製造期間の極めて短い切手です。
竜銭切手の金額は4種類で、「半銭」「1銭」「2銭」「5銭」とありましたが、市場に出回ったのは非常に短期間でした。
竜文切手と竜銭切手の買取相場
日本初の切手である竜文切手と、その後に発行された竜銭切手は、すべて手作業で作られている希少価値の高い切手です。
切手コレクターたちに需要があるプレミア切手なので、高額買取を期待できるでしょう。
ここでは、竜文切手と竜銭切手の買取相場を紹介します。
竜文切手の買取相場
竜文切手は現存数が極端に少ないため、状態に関係なく、相場より高く買取される傾向にあります。
48文切手・100文切手の買取相場は~約2万円前後、200文切手は~40,000円、500文切手になると~100,000円です。
200文の第2版、500文の第1版は50,000円以上の価値が付きます。
使用済みで消印がある切手は数千円程度まで価値が下がりますが、発行時の額面の何倍もの高値であることに違いはありません。
また、竜文切手は手刷りで製造されていたこともあり、印刷のバランスや不備の有無などに応じて、買取価格も大きく変動します。
最も価値が高いのは、4辺のバランスが均整で美しいものです。
狭く偏っていたり印刷面が切れていたりするものは、価値が下がってしまいます。
竜銭切手の買取相場
竜銭切手の発行期間が非常に短かったため、残存数が少なく、極めて希少性の高い切手として高額で買取されます。
一般的な買取相場は、半銭は~10,000円、1銭は~40,000円、2銭は~45,000円、5銭は~65,000円です。
特に1銭の第1版・第2版は価値が高く、600,000円ほどの買取価格が付くこともあるので、切手の専門家にきちんと鑑定してもらいましょう。
竜銭切手の買取価格には、発行枚数だけでなく、絵柄の縞の有無なども価値に大きく影響します。
また、目打ちが欠けるなど切手の状態がよくないものは、価値が下がる傾向にあるので注意が必要です。
竜文切手の偽造品に注意!本物との見分け方
竜文切手は高値で取引されるプレミア切手です。
価値が非常に高いため、本物ではない偽造品も多く出回っています。
偽造品の主な特徴を以下にまとめてみました。
● 額面の銭の上に小さく「参考」と横文字で書かれている ● 切手中心にある「銭500文」などの文字が薄い ● 切手が透けるほど薄く、ペラペラしている ● 切手と切手の間の余白(マージン)が大き過ぎる ● 未使用の竜文切手に比べて、使用済みは偽造品の可能性が高い |
上記は買取市場の中で発見された事例です。
そのため、まだまだ上記の事例に該当しない偽造品が市場に紛れている可能性もあります。
なかには本物との見分けがほとんどつかないほど精巧な偽造品もあるので注意が必要です。
本物かどうか不安な場合は、切手に詳しいプロの査定士に一度見てもらいましょう。
竜文切手や竜銭切手を高く売るためには
竜文切手と竜銭切手の買取を依頼する際に、いくつかコツを押さえておくと高額買取を実現できます。
ここでは切手を売るときのポイントを紹介するので、参考にしてみてください。
信頼できる業者を選ぶ
竜文切手や竜銭切手を1円でも高く見積もってもらうためには、まず業者選びが大切です。
プレミア切手は業者によって査定額が大きく異なります。
ここでは、信頼できる業者を見極めるポイントをまとめてみました。
切手の買取実績
買取実績が多いということは、それだけお客さんから信頼されている証拠でもあります。
豊富な買取実績がある業者には、知識のある査定員がいるため、初めての方も安心です。
過去の買取事例は業者のホームページに掲載されているケースが多いので、 事前にチェックしておきましょう。
ただし、豊富な実績や歴史のある業者でも、切手の種類によって販売する販路が異なります。
竜文切手のようなプレミア切手を、買取価格以上で販売できる販路をもった業者は多くありません。
せっかく高値で売れたはずの切手を安値で買取されることがないように、業者を選ぶ際は、多少面倒でも複数の業者に当たってみましょう。
手数料や査定料は発生しないか
優良な切手買取業者は査定料や宅配料などの手数料が無料であることが多いです。
出張買取や宅配買取を行う業者で、高額な宅配料や出張料金を請求するところは優良業者とは言えないでしょう。
買取する際に諸費用が発生しないかどうか、事前に確認することも大切です。
査定の詳しい説明があるか
切手専門の買取業者にはプロの査定士が常駐しているため、査定額について詳しく説明してくれます。
逆に詳細な説明がなく、買取金額を提示するだけの業者は、査定士が切手の価値を知らない可能性もあるので注意が必要です。
査定に出した業者がそのような業者だった場合は、その場ですぐに承諾しないようにしましょう。
竜文切手や竜銭切手などのプレミア切手であれば、査定価格の理由をしっかり説明してくれるはずです。
売却するときは、詳しい説明ができる査定士のいる業者を選びましょう。
買取相場を把握しておく
安値で買取されないためには、事前に相場を把握しておくことが大切です。
相場がわかれば、買取業者との価格交渉を有利に進めやすくなり、高額査定を引き出しやすくなります。
相場を知るためには、複数の業者に査定を依頼することがポイントです。
査定だけであれば、多くの業者が無料で対応してくれるでしょう。
また、ネットオークションなどでもトレンドの相場を把握することが可能です。
ただし、買取相場は時間の経過とともに変化するため、1か月前と現在の相場が大きく変わることもあります。
過去の相場ではなく現在の相場を調べて、どの業者に売るべきか判断しましょう。
適切に保存する
切手の買取価格は保存状態によって大きく変わります。
価値のある切手であっても、シワや劣化、日焼けなどが目立つ保存状態が悪い切手は、マイナス査定を受けてしまうので注意が必要です。
プレミア切手を購入する切手コレクターは、切手の保存状態を重視します。
状態のよい切手ほど高額買取になる可能性は高くなるので、切手の保存方法には気を遣いましょう。
切手は湿気に弱いので、長期間保管する場合は湿気の少ない場所が適しています。
そのため、空気に触れないように密閉された切手アルバムなどに保存すると安心です。
また、手の皮脂によってシミができてしまうこともあるので、切手を扱う際はピンセットを使用するのがよいでしょう。
種類別に分けておく
切手にはさまざまな種類があります。
切手を収集するときは、普段から種類別に分けておきましょう。
事前に分けておくと鑑定時の手間が少なくするため、評価が高くなることもあります。
バラにしない
切手はバラ1枚でも買取可能ですが、シートよりも査定額は低くなってしまいます。
シートから1枚でも取ってしまうとバラ扱いになるので注意が必要です。
また未使用のシート切手であっても、周りの白い耳を取ってしまうとバラ扱いになります。
高価買取を狙うなら、シートのまま査定に出しましょう。
プレミア切手は買ったときの状態にしておく
切手は新品に近い状態のものほど高値で売れます。
プレミア切手には、裏面にヒンジと呼ばれる保存のための紙が付いている場合がありますが、このヒンジは剥がさずにそのままの状態にしておきましょう。
古い切手から剥がそうとすると、切手が破損してしまうことがあります。
竜文切手以外にも!希少価値の高い普通切手一覧
竜文切手は希少価値の高い切手として有名ですが、他にもプレミア価格で取引される普通切手が存在します。ここでは、竜文切手以外の希少価値の高い普通切手をいくつかご紹介します。
- ・鳥切手
- ・桜切手
- ・小判切手
- ・田沢切手
- ・菊切手
- ・風景切手
鳥切手
鳥切手は1875年(明治8年)元旦に発行された、日本で4番目に古い普通切手です。国際郵便用として発行されたため、額面は国際郵便に適した12銭、15銭、45銭の3種類が設定されました。
それぞれの額面には、ガン(12銭)、セキレイ(15銭)、タカ(45銭)が描かれています。それまでの普通切手とは異なり、図案の中央に鳥が描かれ、額面はその周囲に配置されています。
明治初期に発行された多くの切手と同様に、鳥切手も手彫りの版で印刷されました。この手彫り技術によって、同じ額面でも微妙な差異が生じ、コレクターにとっては魅力の一つとなっています。手彫り切手は人気が高く、買取市場でも高値で取引される傾向があります。
鳥切手のもう一つの特徴は、「イ」「ロ」「ハ」のカタカナ記号が図案に記載されていることです。これは、当時の郵政が後払い制で郵便局に切手を納入していたため、支払いミスを防ぐために付けられた印です。
このカタカナ記号の種類によっても買取価格が変動し、「ハ」の12銭切手は特に希少価値が高いとされています。未使用で状態が良い場合は、数十万円の値が付くこともあります。
桜切手
桜切手は、1872年から1876年にかけて発行された日本の普通切手です。桜をモチーフにした美しいデザインから、その名が付けられました。正式名称ではありませんが、コレクターからの人気は高く、額面(半銭~30銭)、色、図柄のバリエーションも豊富です。
桜切手の種類は、「額面」「カナの有無」「用紙(和紙/洋紙)」「改色の有無」の組み合わせで40種類以上に細分化されます。発行当初は和紙が使用されていましたが、破れやすいため、後に丈夫な洋紙へと変更されました。また、偽造防止のため、カナ記号(イ、ロ、ハ)が印面に加えられたものもあります。
桜切手の価値は、種類や保存状態によって大きく異なり、数百万円を超えるものから1万円前後のものまで様々です。特に希少な「二十銭赤紫色」の使用済み切手は、現存数が極めて少なく、高額査定が期待できます。
小判切手
小判切手は、1876年から1892年にかけて発行された日本の普通切手です。中央の楕円形のデザインが小判に似ていることから、小判切手と呼ばれています。
当時、切手は手彫りでの印刷が主流でしたが、明治政府は産業近代化の一環として、切手の機械印刷技術導入を推進しました。そこで、イタリア人銅版画家エドアルド・キヨッソーネを招聘し、彼の指導の下、日本で初めて機械印刷(電胎法凸版印刷)による切手製造が実現しました。これが小判切手です。
小判切手は5厘から1円までの幅広い額面で発行され、全部で30種類存在します。16年間の発行期間中にインクの色や額面が変更されたため、旧小判切手と新小判切手に分類されます。
切手の図案には、菊花紋章をベースに、日の丸、三日月、五芒星、草花などが緻密に描かれており、額面によって赤、橙、黄、緑、青などカラフルな色彩が用いられています。
日本初の機械印刷による切手であること、加えてデザイン性の高さから、小判切手はコレクターに人気があります。特に旧小判切手は希少価値が高く、全種類が揃っていれば高額買取が期待できます。
田沢切手
田沢切手は、1913年から1937年にかけて発行された日本の普通切手です。菊切手の偽造事件をきっかけに誕生しました。日本で初めてデザインの一般公募を行い、採用された逓信省技官・田沢昌言氏にちなんで名付けられました。
偽造防止のため、田沢切手にはすかしが導入されました。さらに、赤や青に着色した木綿繊維を漉き込んだ「毛紙」も採用され、偽造対策が強化されたのも特徴です。しかし、これらの技術は印刷適性を損なう側面もあり、戦後の印刷技術向上により、1949年発行の普通切手を最後に姿を消しました。
田沢切手は、24年間という長い発行期間の中で、紙質、寸法、すかしの種類などが異なる多くの種類が発行されました。大きく分けて「大正白紙切手」「旧大正毛紙切手」「新大正毛紙切手」「昭和白紙切手」の4種類に分類されます。
大正白紙切手: 額面の種類は豊富で、発行枚数が少ないため希少価値が高く、特に高額面の切手は高価買取が期待できます。
旧大正毛紙切手:田沢切手の中で最も多くの額面の種類が発行され、中でも5円と10円の切手は発行枚数が少なく、高額買取の可能性があります。
新大正毛紙切手:高額面の切手はコレクターからの人気が高く、買取市場でも高値で取引される傾向にあります。
昭和白紙切手: 未使用であれば、どの額面でも比較的高価買取が期待できます。
田沢切手は、種類や保存状態によって買取価格が大きく変動します。希少な種類や未使用の美品は、コレクター市場で高値で取引されるため、専門家による鑑定が重要です。
菊切手
菊切手は、1899年から1908年にかけて発行された日本の普通切手です。中央に大きく描かれた菊花紋章が特徴で、「菊切手」と呼ばれる由来となっています。
明治時代、日清・日露戦争の勝利を経て高揚するナショナリズムを背景に、日本の象徴である菊花紋章が採用されました。20種類もの額面が発行され、高額面の5円と10円には、明治天皇の肖像画に代わり神功皇后の図柄が用いられた点も特徴です。
菊切手は発行枚数は多かったものの、その後の戦争や震災で多くが焼失し、現存数は少なくなっています。そのため、他の古切手に比べて相場は低い傾向にありますが、高額面のものは高価買取が期待できます。
特に25銭、50銭、1円はコレクター間で人気が高く、未使用であれば5,000円〜9,000円程度の値がつくこともあります。
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まとめ
今回は、普通切手の中でも高額で取引されている竜文切手や竜銭切手の買取相場、高値で売る方法などを紹介しました。
竜文切手と竜銭切手は希少価値が高いため、数万〜数十万円の高値で買取されます。
切手を売却する際には、信頼できる買取業者に査定してもらうことが大切です。専門家による鑑定を受けることで、切手の正確な価値を把握できます。
切手収集は、歴史や文化に触れることができる魅力的な趣味です。この記事が、切手収集に興味を持つ方々の参考になれば幸いです。
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