【高額買取される切手一覧】はがきのまま残っていれば高価って本当?中国切手やコレクションの驚くべき価格とは…!?
切手には、私たちが普段使うような数十円の切手から、数億もするようなレアで高額な切手もあります。
日本切手はもちろん、中国切手やアメリカ切手なども高額買取の対象です。
もしかすると、あなたの家にある切手も高額買取の対象かもしれません。
今回は、高価な切手や高く売れる切手の特徴などを紹介します。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
高額買取される切手一覧
切手と言えば、はがきや手紙などでよく目にする63円切手、84円切手ですよね。
切手の買取において、これらの普通切手は切手そのものの金額よりも低く買い取られます。
一方、プレミア切手と呼ばれる希少価値の高い切手は、本来の金額よりも高値で買取されることがほとんどです。
以下では、高額買取の対象になる切手とその買取相場を紹介します。
高額買取の対象になる切手 | 買取相場 |
切手趣味週間記念「見返り美人」(1948年) | 500~6,000円(バラ) 5,000~50,000円(シート) |
切手趣味週間記念「月に雁」(1949年) | 500~7,000円(バラ) 5,000~30,000円(シート) |
切手趣味週間記念「ビードロを吹く娘」 (1955年) | 数百円(バラ) 数千円(シート) |
中国切手「赤猿」(1980年) | ~100,000円(バラ) ~1,000,000円(シート) |
※この相場一覧は目安であり、買取価格を保証するものではありません。
1枚もしくは複数枚の切手がつながっているバラの状態よりも、外枠が残ったシート状の切手のほうが高く買取されやすくなります。
また、買取相場はそのときの需要によって絶えず変動するため、あくまで参考程度としましょう。
世界一高い切手
世界には、驚くほど高額な切手も存在します。
世界一高い切手、「British Guiana One Cent Black on Magenta(英領ギアナ1セント・マゼンタ)」と呼ばれる1セント切手をご存じでしょうか。
2014年、アメリカのオークションで、過去最高の950万ドル(日本円で約9億7,000万円)で落札されました。
この切手は1856年、当時イギリス領であったギアナの郵便局が、本国からの切手の供給不足を補うために臨時で発行したものです。
赤紫色で、八角形という珍しい形をしています。
現在では、世界で1枚しか残っておらず、1セントが約10億円になった数奇な切手として、切手収集家の間で有名になりました。
世界最初の切手
引用:https://www.npb.go.jp/ja/museum/tenji/gallery/penny.html
世界で最初に発行された切手は、19世紀から20世紀初頭のイギリス女王・ヴィクトリアの横顔を描いた「ペニー・ブラック」という切手です。
1840年にイギリスで1ペニー切手として発行され、黒のインクを使用していることからこの愛称で親しまれました。
額面2ペンスの青いインクが使われた切手は、「ペンス・ブルー」と呼ばれています。
また、イギリスが世界初の切手発行国であったため、この切手には国名が書かれていません。
近代郵政制度の革新を象徴した世界に誇る切手と言えるでしょう。
中国切手は特に希少価値が高い!
「中国切手」とは、1949年に中国で発行された新中国切手のことで、数ある切手の中でも希少価値が高いとされています。
バラ切手1枚でも、十数万の値が付けられるでしょう。
赤猿切手
中国切手の中でも特に有名なのが「赤猿」と呼ばれる、1980年に中国で初めて発行された年賀切手です。
正式名称は「子ザル」で、赤色の背景に猿の子が描かれています。
赤猿は、そもそもの発行部数が少ないため現存するのはわずかであり、バラ切手1枚だけでも10万円ほどの価値が付けられることも珍しくありません。
なかでも黒ずみや擦れ、ヤケがほとんどなく、猿の顔が金色に輝いているものは「極上品」とされ、より高く評価されています。
毛沢東切手
中華人民共和国の初代主席・毛沢東がモチーフになったのが「毛沢東切手」です。
毛沢東切手と呼ばれる切手には数種類あり、いずれも文化大革命期の1967~1973年頃に発行されました。
当時、収集を目的とした切手購入が禁止になったことから古い切手の多くが廃棄されたため、高い希少価値が認められています。
高額買取される主な毛沢東切手は、「毛主席の長寿を祝う語録」「毛主席の最新指示」「毛主席は赤い太陽」「毛主席詩詞」です。
オオパンダ切手
「オオパンダ切手」とは、毛沢東切手と同じく中国の文化革命期の切手で、1963年の第一次と1973年の第二次の2回にわたって発行されました。
どちらもパンダの絵が描かれており、その可愛らしい見た目も相まって、高値で買取されています。
日本には第二次切手が多く持ち込まれたため、第一次切手のほうがより高値で取引される傾向にあるようです。
赤一色切手
赤一色切手は、正式には「全国の山河は赤一色」というプレミア切手で、文化大革命期の1968年に発行されました。
中国全土を赤一色に塗るはずが、台湾だけ塗られていないというミスから、発行からわずか半日で中止・回収された「幻の切手」です。
このような切手は「エラー切手」と呼ばれ、現存数が極端に少ないことから大変価値が高いとされています。
実際に、2009年の香港のオークションで1枚約4,300万円、2013年には通常よりも横長でひと回り大きな切手が1枚約9,100万円で落札され、大きな反響を呼びました。
高額買取の可能性があるアメリカ切手
アメリカ切手とは、アメリカで発行された切手のことです。
ここでは、高額買取が期待できる代表的な切手を紹介します。
逆さまジェニー切手
「逆さまジェニー切手」は、1918年にアメリカで初めて発行された航空便のエラー切手です。
複葉機「カーチス・ジェニー」の図柄が逆さまに印刷されてしまったもので、過去には1枚約6,300万円もの値が付けられたこともあります。
希少価値が高いため、状態が悪い場合でも高額買取が期待できるでしょう。
宣教師切手
「宣教師切手」とは、その昔、イギリスからハワイに渡来した宣教師が使用していた切手のことです。
特に、1851年に発行された2セント切手は28枚しか現存していないとされ、その希少性が高く評価されています。
日本切手にもレアで高額なものがある!
世界には想像の域を超えるほど高額な切手が存在しますが、日本の切手も負けていません。
日本の切手は、切手収集家の間で「日本切手」と呼ばれています。
ここでは、有名な日本切手をいくつか紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
手彫切手
1876年に凸版印刷の技術が伝わるまで、日本の切手は手彫りの原版で作られていました。
1871~1876年までに作られた、手彫り技術による切手を「手彫切手」と呼びます。
なかでも「竜文切手」「竜銭切手」「桜切手」は希少価値が高いことで有名です。
竜文切手
「竜文切手」は、日本で最も価値のある切手と言われ、1871年に日本初の切手として発行されました。
発行された期間が大変短く現存数が少ないため、高額買取が期待できます。
竜文切手は銭四十八文、銭百文、銭二百文、銭五百文の4種類に分かれ、竜の文様の間に額面を縦書きしているのが特徴です。
竜銭切手
竜文切手に次いで、1872年に発行されたのが「竜銭切手」です。
こちらも発行期間が短かったため、市場に出回った数が少なく、希少価値が認められています。
桜切手
1872年に発行された「桜切手」と呼ばれる20銭切手も有名な切手です。
全体の色は赤紫色で、四隅には桜が描かれ、日本らしい見た目をしています。
1銭、2銭、10銭などの幅広い額面で流通しましたが、わずか20枚ほどしか現存確認されていません。
1枚3,000万円、もしくはそれ以上の価値があるとされ、収集家の間でしばしば話題になっています。
明治銀婚記念切手
「明治銀婚記念切手」は日本初の記念切手であり、1894年、明治天皇と皇后の結婚25周年を祝って発行されました。
新聞投書で記念切手の発行を願う声があり、当時の逓信大臣・黒田清隆によって発行された切手です。
1955年(昭和30年)より前の切手には希少価値が付けられるため、この記念切手も額面以上の高額買取が期待できるでしょう。
つがいである2羽の鶴と梅の唐草文様、菊の紋章が描かれた華やかなデザインであり、赤い2銭、青い5銭の2種類があります。
東宮ご婚儀記念切手
日本切手の中には、発行までに至らなかった「幻の切手」もあります。
それが1923年の東宮(後の昭和天皇)の結婚を記念して作られた「東宮ご婚儀記念切手」です。
ところが、同年9月に関東大震災が発生したため婚儀は延期、切手の発行は中止されました。
切手は火災に遭い、焼失しましたが、南洋諸島に発送済みだった切手だけが難を逃れ、現在では約1,000組のみが残っているようです。
東宮ご婚儀記念切手には、1銭5厘と3銭切手に筑波山、8銭と20銭切手に東宮仮御所が描かれています。
琉球切手
「琉球切手(琉球郵便切手)」とは、沖縄がアメリカ軍に占領された1945年から、日本へと返還される1972年の間に沖縄で発行された切手のことです。
1945~1953年の6月に発行された切手は「沖縄切手」、同年7月から1972年までに発行された切手は「琉球切手」と呼ばれています。
沖縄特有の風土がモチーフになった図柄は、アメリカ軍に統治されていた影響から独特なデザインをしているため、切手収集家の間でも人気の切手です。
沖縄の本土復帰と同時に発行が終了したため、希少性が高いと言えるでしょう。
一方、1958年以降に発行された琉球切手は、ドル建ての切り替えを受けた表記になっているため、価値が付けられない可能性があります。
以下の1958年以降の琉球切手は、買取可能な場合があるため、チェックしてみてください。
・「天女航空加刷5種完」(1959年) ・「第1次動植物5種完」(1959年) ・「米ドル改訂加刷5種完」(1960年) ・「組踊り小型シート5種完」(1970年) |
その他
上記で紹介した切手のほかにも、高額買取を期待できるものがあります。
記念切手では、切手趣味週間記念「月に雁」やこども博覧会開催の記念切手「犬山こども博覧会記念」が有名です。
また、日本初の航空切手「飛行試行切手」や日本初のお年玉切手「龍虎の図」は、歴史的背景も重なり、買取業者によっては額面以上の値が付くかもしれません。
年賀はがきの末等景品として配布された「小型シート」も買取の対象になります。
高く売れる切手の特徴
これまでに、希少価値の高い切手や高額で取引されやすい切手を紹介しましたが、高く売れる切手にはいくつか特徴があります。
その特徴を押さえて、お持ちの切手を見てみましょう。
封書・はがきの状態で残っている使用済み切手
通常、品物の買取では未使用の美品であることが高価買取の基準ですが、切手の場合は、使用済みのほうが高値で買い取られることもあります。
なかでも封書やはがきに貼付されたまま残っている「エンタイア」は、人気が高く、高価買取も期待できるでしょう。
消印が読める状態
使用済み切手の収集において重要なのは、消印と言われています。
切手収集家は「珍しい消印」に価値を見出すため、消印が擦れて読めないものはコレクションとしての需要がなく、古いものであってもほとんど売れないでしょう。
何かに特化したコレクション
さまざまな国の切手が少しずつ集まったコレクションよりも、何かにこだわって集められたコレクションのほうが高く評価されます。
たとえば、アメリカ切手のみで構成されるファイル10冊以上のコレクション、動物切手が詰まった何冊ものコレクションといったものです。
これらは選りすぐりのものが集められている場合が多く、希少性の高い切手がコレクションの一部になっていることもあるでしょう。
ちなみに、日本の切手アルバムは100万円もの高値で落札されたケースもあります。
間違いやすい切手の価値
切手の価値を評価するにあたって、間違いやすいポイントを紹介します。
「古い」だけでは高額買取にはならない
古い切手は一見値打ちがありそうに見えますが、もともと人気や希少性がないものはたとえ明治時代の切手であっても価値は上がりません。
ちなみに、切手収集において4~50年前のものは古いとされないため注意しましょう。
戦後の記念切手にはあまり価値はない
記念切手と言うと特別なものに思いがちですが、実は発行枚数が多く、希少価値がほとんどない切手も多くあります。
特に、昭和30年以降の記念切手はプレミア切手とみなされないため、よく見極めることが大切です。
数百枚は少量
切手に限らず、収集家にとっての「大量」とは、1部屋すべてにコレクションがあるというような状態です。
そのため、手で持ち運べるような数百枚程度のコレクションは「少量」にすぎません。
基本的に、コレクションの量には質が伴うため、量が多いほど価値の高い切手も存在する可能性があります。
「中華民国」という文字の入った切手は台湾切手
中国切手には、ほとんどに「中華人民郵政」「中国人民郵政」と印字されています。
「中華民国」と書かれているものは台湾の切手であるため、注意しましょう。
切手の豆知識
最後に、切手の豆知識を紹介します。
切手の歴史
先ほど紹介したように、世界初の切手はイギリスで発行されました。
1840年、高額な郵便料金を改善するため、ローランド・ヒル(1795~1879年)という人物が、前払いの均一料金制度を提唱したことが始まりとされています。
そして、郵便料金を支払った証に郵便物へ貼付するものとして作られたのが「ペニー・ブラック」です。
革新的な制度の登場により、従来よりも安価な料金での郵送が可能になり、一般市民も気軽に郵便を利用できるようになりました。
これを契機に世界の郵便制度が改められ、日本では、前島蜜によって新たな郵便制度が開始されたのです。
こうして1871年、「竜文切手」と呼ばれる日本で初めての切手が発行されました。
額面金額が最も高い日本切手
日本の郵便制度の中で最も高い額面の切手は、「富士図」と呼ばれる1,000円切手です。
反対に、最も安い額面の切手は、「日本郵便の父」とされる前島蜜がモチーフになった1円切手です。
あらゆる額面の切手を発行することで、郵便物の重量や郵送地域によって変動する郵便料金の対応が可能になりました。
最も大きな日本切手
日本の郵便制度史上、最も大きな切手は1948年(昭和23年)発行の記念切手「見返り美人」と翌年に発行された記念切手「月と雁」です。
そのサイズは67×30mmで、それぞれの額面は5円、8円とされています。
一方、最も小さな切手は、日本初の「竜文切手」の次に発行された「竜銭切手」で、サイズは20×20mmです。
切手の図柄
さまざま趣向が凝らされた日本切手の図柄は、日本郵便株式会社の切手デザイナーが考案しています。
熟考して作られた図柄の中から、日本郵便株式会社の社長が選び、一般へと発行されるのです。
切手の種類
高額買取されやすい日本切手で紹介したように、日本の切手にはさまざまな種類があります。
私たちが普段目にするのは、63円切手や84円切手など通常の郵便物に使われる普通切手ですが、記念行事に際して作られる特殊切手も有名な切手です。
代表的なものには、毎年郵政記念日前後に発行される切手趣味週間切手、年賀はがきに貼付する年賀切手、地域の景勝地や名産品をモチーフとしたふるさと切手があります。
切手はどうしてギザギザしている?
切手の端は、なぜギザギザしているのでしょうか。
そもそも切手はシート状で製造され、切手と切手の間には目打ちと呼ばれる穴が開いています。
目打ちは、切手を1枚ずつシートから切り離しやすいように打たれたもので、分離することでギザギザとした見た目になるのです。
日本初の竜文切手には目打ちがありませんでしたが、1872年(明治5年)以降に発行された切手には目打ちが確認されています。
近年では、目打ちがないシール式の切手も発行されており、簡単に切手を貼付できるようになりました。
切手の「のり」
切手は、裏面に塗られているのりに水分を含ませることで郵便物へ貼り付けることが可能です。
実はそののりは、図柄を印刷する前にのり引き機と呼ばれる機械で均等に塗られています。
主成分は、公的機関によってしっかりと検査を受けた人体に無害なものです。
まとめ
切手には、私たちの暮らしにある身近なものから驚くような高値で取引されるものまで、さまざまな種類があります。
もしかしたらあなたの家に眠っている切手も、高額買取の対象かもしれません。
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