中国切手

中国切手について

中国切手とは

中国切手とは、中国郵電部郵政総局から1949年10月以降発行された切手のことです。
正式には新中国切手と呼ばれ、切手の中でも非常に価値が高いものが数多く存在します。
特に、文化大革命が起こった1966年～1976年の間に発行された中国切手は、大変珍しくて希少性があることから高い価値があります。

中国切手の歴史

1966年～1976年にかけて起こった文化大革命で、中国切手の保有と国内への輸出が禁止されました。
また、この頃の中国切手は文革切手と呼ばれて、1966年以前に発行された切手の多くが処分されました。

中国切手の種類と相場

赤猿

赤猿切手は正式には子ザル切手と呼ばれており、1980年に発行されました。
中国十二支切手シリーズの第1弾として発行された中国の年賀切手で、赤色の背景にこの年の干支である猿のイラストが描かれています。
文化大革命の影響も受けましたが、もともと発行数が少ないこともあって希少価値が高まっています。

買取相場価格は1枚でも10万円～12万円とされていて、シートの状態であれば80枚で800万円～1,000万円ほどの、非常に高額な値段で取引されています。

少年たちよ子供のときから科学を愛そう

少年たちよ子供のときから科学を愛そう切手は1979年に発行されました。
文化大革命が終わった1979年以降、中国経済が動き始め、中国政府は科学分野の発展に重きを置くようになりました。
その過程で子どもたちへの科学教育にも力を注ぎ始め、この切手が発行されたのです。
小型シートと6種類のバラ切手の全部で7種類が発行され、それぞれに科学に関係するイラストが描かれています。

小型シートは発行部数が10万枚しかなく、非常に希少性が高いため、買取相場は1枚10万円前後です。
バラ売りは1,200万枚ほどの発行数があり、1枚あたりの買取相場は数百円程度と、小型シートよりも価格が下がります。

オオパンダ

オオパンダ切手は白い背景にシンプルに描かれたパンダが特徴的で、世間ではプレミア切手としても有名です。
オオパンダ切手には2種類あり、1963年に発行された1次のものと、1973年に発行された2次のものがあります。
1次に3種類、2次に6種類が発行され、日本では2次の切手が多く出回っているため、1次の方が買取価格が高くなります。

1次オオパンダ切手は、3種類完品で切り離されていなければ、3万円～5万円の買取価格になります。
バラで切り離されている場合や、使用済みのものは数千円～となります。
2次オオパンダ切手の買取相場は1枚300円程度、6種完品で3,000円以上とされています。

牡丹シリーズ

牡丹シリーズ切手は1964年に発行され、中国が原産国の花である牡丹の絵が描かれています。
通常の単片切手が15種類、小型シートが1種類の、全部で16種類あります。

特に小型シートは発行数が4万枚と極めて少なく、買取相場は1枚あたり10万円～15万円になります。
単片切手は15種類揃っている場合、3万円前後の買取相場になり、揃っていない場合は1枚あたり数百円～1万円になります。

軍人切手

軍人切手は1953年に中国の軍隊が発行した切手です。
赤い色が特徴的で、真ん中に星が描かれています。
陸軍か海軍かによっても価値が変わりますが、軍人切手自体の発行枚数が少ないため、比較的に高額で買取がされます。

陸軍のものでは1枚あたり1万円前後、空軍のものでは1枚で15万円ほどの買取価格が付きます。

全国の山河は赤一色

全国の山河は赤一色は、1968年の文化大革命時代に発行された切手です。
地図デザインの台湾に色が塗られていないミスが発覚し、半日で回収されたため幻の切手となりました。

プレミア切手の中でも大変希少価値が高く、使用済みでも100万円。未使用品なら数千万円で取引された事例があります。

関漢卿組合せ

関漢卿組合せ切手は1958年に発行された中国切手です。
関漢卿は、カンカンケイと読み、中国の元曲作家の名前です。
関漢卿が手掛けた戯曲の創作700周年を記念して作られ、水墨画で描かれたデザインが特徴的です。
切手シートとバラ切手の2種類が発行され、特に切手シートの発行部数が少なく、希少価値が高いと言われています。

買取相場は切手シートが1枚1万円以上、バラ切手が1枚1,000円～2,000円です。

梅蘭芳舞台芸術

梅蘭芳舞台芸術切手は1962年に発行された中国切手です。
梅蘭芳は、メイランファンと読み、中国の京劇俳優の名前で切符のデザインにもなっています。

小型シートとバラ切手の2種類があり、希少性の高い小型シートは150万円～200万円の高額な値段で取引がされます。
バラ切手も8種全てが揃っていると、5～8万円の買取価格になります。

キューバ革命4周年

キューバ革命4周年切手はキューバ革命から4年経過したことを記念として、1963年に発行されました。
中国はキューバと以前から関係を持っており、キューバ革命によってキューバも中国と同じ社会主義になったことから、プロパガンダも含めて切手が発行されたと言われています。

買取相場は6種全てが揃っていると1万5,000円前後になります。

黄山風景シリーズ

黄山風景シリーズは1963年に発行され、黄山の風景が描かれています。
1990年に世界遺産にも登録されている黄山は、中国を代表する景勝地で、その美しい景観が色鮮やかに描かれています。

切手は全部で16種類あり、全て揃っている場合の買取相場は5万円前後です。

中華人民共和国成立15周年

中華人民共和国成立15周年切手は1964年に発行された中国切手で、中華人民共和国の建国15周年を記念して作られました。
小型シートの発行部数はわずか4万部と非常に少なく、高い価値がつき、状態の良い場合の買取相場は15万円ほどになります。

革命的な現代京劇

革命的な現代京劇切手は1968年に中国で発行された、全9種完の中国切手です。
中国の伝統的な京劇に代わった、革命的な芸術である現代京劇が描かれています。
現在まで残っている切手の数が少ないため、希少価値があります。

9種全部揃っている場合は3万円～7万円ほどの買取価格です。

徐悲鴻莽馬シリーズ

徐悲鴻莽馬シリーズは1978年に発行された中国切手です。
徐悲鴻は、ジョヒコウと読み、中国の国民的画家の名前で、切手には徐悲鴻の水墨画がデザインされています。
全11種類が全て人気で、プレミアの価値が付いているため高額で取引がされています。

買取相場はバラ切手10種で2,000円前後、小型シートは1万6000円前後です。

中華人民共和国展覧会

中華人民共和国展覧会切手は1980年にアメリカ合衆国で行われた中国の展覧会の記念切手として発行されました。
ふたりの天女が花びらの雨を降らせるデザインの「開幕を祝う」と、万里の長城が描かれた「友好往来」の2種類があります。

1枚あたりの買取相場は数百円ですが、12面シートは大変希少なため、4万円～5万円になります。

中国共産党50周年

中国共産党50周年切手は、中国共産党の誕生から50年が経過したことを記念して1971年に発行されました。
全部で9種類あり、当時の毛主席の権力の強さが分かるデザインになっています。

9種類揃っている場合の買取相場は1万円前後です。

全国科学会議記念

全国科学会議記念は、北京で開催された全国科学大会を記念して1978年に発行されました。
「会議のマーク」「4つの近代化の旗」「原子力マーク」の3種類があります。

1,500万枚ほど発行されており、買取相場は100円程です。
切手発行日当日の消印が付いたものはプレミア価格になるため、約1万円がプラスされます。

延安 文芸講話発表25周年

延安 文芸講話発表25周年切手は、延安文芸講話発表を記念して1967年に発行されました。
「講話の一説」「宣伝隊」「講話の一説」の3種類あり、それぞれ800万枚ずつ発行されましたが、現在まで残っているものが少なく、希少価値があります。

3種類全部揃っている場合、6万円～9万円の高値が付きます。

毛主席(毛沢東)シリーズ

毛主席(毛沢東)シリーズの切手は、1966年以降に発行された切手です。
希少価値が高く、高額な取引が期待できます。

毛主席の最新指示

毛主席の最新指示切手は1968年に発行されました。
種類は全部で5種類あり、毛主席の肖像画と一緒に、思想や理想についての文章が書かれています。

買取価格は1万円前後で、5種類の切手が繋がっている場合は40万円程の値段が付くと言われています。

毛主席の立派な兵士・劉英俊

毛主席の立派な兵士・劉英俊切手は1967年に発行されました。
種類は全部で6種類あり、毛沢東主席の部下である劉英俊に関するデザインが描かれています。

買取相場は2,000円前後で、6種類の切手が揃っている場合は1万円程になります。

毛主席の長寿を祝う語録

毛主席の長寿を祝う語録切手は1967年に発行されました。
種類は全部で11種類あり、毛主席や毛語録がデザインに採用されています。

買取相場は3,000円～1万円で、切手が繋がった完品のものであれば20万円程の値が付きます。

毛主席の長寿をたたえる

毛主席の長寿をたたえる切手は1967年に発行されました。
種類は全部で8種類あり、毛主席の長寿を称し末永い健康と繁栄を願う意味が込められています。

買取相場は5,000円～2万円で、8種類揃った完品だと10万円前後になります。

毛主席像(中国共産党46年)

毛主席像(中国共産党46年)切手は1967年に発行されました。
「4分」「8分」「35分」「43分」「52分」の5種類の額面が刷られています。

買取相場は1,000円～6,000円で、5種類揃った完品だと3万円前後になります。

毛主席は赤い太陽

毛主席は赤い太陽切手は1967年に発行されました。
毛主席を称えたもので、2種類の切手にどちらとも毛主席の肖像画が描かれています。

買取相場は2,500円～4,000円前後で、2種類セットだと7,000円前後になります。

毛主席詩詞

毛主席詩詞切手は1967年に、計14種類が3回に分けて発行されました。
毛主席の肖像画や詩がデザインされています。

買取相場は3,000円～3万円で、14種完品状態であれば30万円前後の高額買取が期待できます。

天安門図第3・第5版

天安門図第5版切手は1951年に発行され、天安門が描かれています。
「1万」「2万」「3万」「5万」「10万」「20万」の6種類の額面があり、文化大革命によって多くが消失してしまったため、希少価値が高くなっています。

「10万」と「20万」の額面や全種類揃っている場合は、10万円～20万円の買取価格になります。

価値の高い中国切手とは

現存数が少なく希少なプレミア中国切手

希少なプレミア中国切手は、梅蘭芳舞台芸術や天安門図第5版、赤猿、毛主席シリーズなどがあります。
特に梅蘭芳舞台芸術はSランクのプレミア切手とされており、バラでも数万円、全種類揃っている場合は数百万円の値が付きます。

未使用品・劣化の少ない中国切手

未使用品や劣化の少ない中国切手は価値が高くなります。
普通切手と同じく、使用済みで消印の付いているものは価値が下がり、未使用品の方が価値が高くなるのです。

傷や汚れの少ない良い保存状態の切手は、切手コレクターからの需要が高いため、買取価格も高くなります。
できるだけ日焼けや傷ができないように、日陰の涼しい所で保管するようにしましょう。

切手はまとめて売るだけでも査定額UPの可能性あり

切手を売るときは1枚1枚ではなく、まとめて売ることで査定額がUPする可能性があります。
切手の種類が全部揃っていることは、珍しくて希少価値があるため、数万円～数百万円の値が付くこともあります。