付け下げ

付け下げについて

付け下げの特徴

付け下げは訪問着を簡略化した着物で、反物の状態で絵付けをしたものを使って仕立てられます。

着用した時に全ての柄が上を向いているのが特徴でフォーマルなシーンだけでなくファッションとして楽しむ人も多い着物です。

少し綺麗におめかしをして出かけたいような場面にぴったりの着物です。

付け下げは贅沢が敵だとされた時代に誕生した着物

付け下げが誕生したのは太平洋戦争中のことです。

贅沢を禁止された時代、豪華な訪問着を着るのは良くないこととされたため、その代わりとなる付け下げが人気となりました。

付け下げの価値と他の着物との違い

付け下げの留袖や訪問着との違い

付け下げはフォーマルなシーンに着用する事ができる着物ですが、同じくフォーマルな着物である「留袖」「訪問着」とはどう違うのでしょうか。

■留袖

着物の形に仮に仕立てた状態で裾に模様が施されているのが特徴。

既婚の女性が着用する黒留袖は5つ紋が入る格式の高い着物で、それに対して未婚の女性も着用できるのが色留袖です。

色留袖も紋を入れることで、改まった場にふさわしい格の着物になります。

■訪問着

肩から胸や袖にかけてつながるように模様が入っている着物のことを指します。

洋装のドレスに匹敵するような、華やかさと格を持っているのが特徴です。

未婚既婚にかかわらず着用できるため、さまざまなシーンで活躍してくれます。

■付け下げ

付け下げは訪問着から派生して作られるようになった着物です。

気軽に着用できる控えめな華やかさに加えて、帯選びによって格を上げることが出来る汎用性の高さで人気があります。

訪問着や留袖との大きな違いは模様がつながっていないという点ですが、最近は、訪問着に見えるような付け下げも多く登場しています。

模様が縫い目をまたぐことがないので、訪問着などに比べると仕立てる手間がかからず価格が抑え目になっています。

付け下げの価値と需要

フォーマルな着物の一つである付け下げですが華美になりすぎないため、どちらかというと「おしゃれ」な着物として着用することができます。

格式の高い式典だけでなく、家族の行事であるお宮参りや入学式、おめかしをして出かけたい観劇などにぴったりです。

普段よりもドレスアップしたい場面にふさわしい付け下げは、着用機会が多く需要が高い人気の着物と言えます。

付け下げの買取市場での需要は高い？

付け下げは、未婚女性も既婚女性も着用できることや、フォーマルからカジュアルなシーンまで幅広く対応できることで人気があります。

中古着物やレンタルのニーズも高いため、買取市場での需要も高い着物の一つです。

付け下げの買取相場と高値が付きやすい付け下げの特徴

付け下げの買取相場

付け下げの買取価格は、保存状態やサイズ、柄などによって変動します。

よほど状態が悪いものや小さすぎるサイズでなければ数千円から1万円くらいの価格になることが多いです。

また、未使用のものなど価値が高いものであればさらに高額買取が期待できます。

有名な作家ものの付け下げは高額買取が見込める！

著名な作家や人間国宝、伝統工芸士による付け下げは高額での買取となる可能性があります。

手描きなど、手間ひまをかけて作られた付け下げは、同じものがたくさん出回っている製品に比べると希少価値が高く貴重と言われています。

作家物である証明としては、証紙や落款などがあります。査定に出す際には、これらがあることを伝えることが大事です。

友禅など伝統工芸品の付け下げは高額買取が見込める！

日本各地にある着物の産地で作られる織物には、国から伝統工芸品と認められているものがあります。

友禅や紬、上布は伝統工芸品に指定されていて、その証明として伝統マークが入った証紙が付いています。

証紙がないと、伝統工芸品であることがわからないので、捨ててしまわないようにしましょう。

正絹の古典柄は高額買取が見込める！

着物にいろんな素材を使ったものがありますが、中でも正絹の着物は価値が高く人気もあります。

また、年齢問わず着用できる古典柄は需要が高いので買取価格も高くなります。

伝統的な柄である古典柄には、縁起の良い「吉祥文様」や古い時代に装飾品に取り入れられていた「有職文様」、自然を感じる「四君子文様」といったものがあります。

流行に関係なく、いつの時代でも定番の着物の柄として採用されてきた物なので、買取価格が下がりにくいでしょう。

付け下げの買取価格を少しでも高くしたい！それなら？

たとう紙に保管し虫干しを行う

湿気を嫌う着物の保管には、吸湿性や通気性の良いたとう紙を使用します。

着物から湿気を吸ってくれることで、カビを発生しにくくするのです。

さらに定期的に付け下げを出して虫干しをして、湿気を飛ばすことも付け下げを良い状態に保つために必要なお手入れです。

虫干しの際に気をつけるポイントはこの5つ。

・空気が乾燥している時期に行う ・2〜3日晴れが続いている時に行う ・日陰に干す ・早朝や夕方は避け、10時から15時くらいの時間帯に干す ・2〜3時間干す

虫干しが終わったら、畳んで綺麗なたとう紙に包んで保管します。

たとう紙は同じものを使い続けると湿気を吸わなくなってくるので、定期的に新しいものにするのがおすすめです。

落款・証紙を確認

付け下げを買取に出す際には、価値を客観的に証明してくれる物として落款や証紙があるかどうかを確認しておきます

着物の買取に詳しくない業者だった場合、見落としてしまう場合もあるので、査定を依頼する際には落款や証紙があることを説明しておくと安心です。

着物買取の実績が高い買取業者へ依頼する

古着の買取の方法はいろいろありますが、着物に関しては特に実績を重視して選ぶべきです。

着物の査定に詳しくない人だと、着物の価値ではなく重さや枚数などで金額が決められてしまうことも珍しくはありません。

大切な付け下げを買取に出すなら、正しく査定をしてくれる業者に頼みたいですよね。

その点、着物買取に自信があるウリエルなら、一点一点丁寧に査定をするので安心です。

着物査定の実績が豊富なので、着物の価値を正しく査定することができます。