切手買取

切手には投資やコレクションの対象となるほど高額で取引されるものが存在します。

中には額面の数百倍、数千倍の価値がつくケースもあります。

主な種類は、以下の通り。

・普通切手
・記念切手
・特殊切手
・中国切手
・航空切手
・沖縄切手
・国立公園切手
・ふるさと切手
・年賀切手
・軍事切手
・国体切手
・プレミア切手

ここでは、買取対象となる代表的な切手の種類について順番に解説します。

• 普通切手

  普通切手は、日常的に郵便料金の支払いに使われる切手のことです。
  
  販売期間が長く発行枚数も多いため、一般的には安価と思われがちですが、明治〜大正時代の未使用品は高額買取の対象となります。
  
  特に、印刷ミスや目打ちの異常があるエラー切手は希少価値が高く、コレクターに人気です。
  
  状態が良いものであれば、思わぬ高値になることもあるでしょう。

• 記念切手

  国家的な出来事や歴史的な行事を記念して発行された切手が記念切手です。
  
  昭和以前の発行数が少ない記念切手は、今でも高値で取引されています。
  
  代表的な例としては、以下のような切手が挙げられます。
  
  ・日清戦争勝利記念切手
  ・大正婚儀記念切手
  ・日韓通信業務合同記念切手
  ・日露戦争凱旋観兵式記念切手
  ・明治天皇銀婚記念切手
  ・大正大礼記念切手
  ・満洲国皇帝訪日記念切手
  ・第15回赤十字国際会議記念切手
  
  保存状態が良ければ数万円以上での取引も見られるでしょう。

• 特殊切手

  文化紹介やキャンペーンなどを目的に発行されるのが特殊切手です。
  
  アニメや歴史人物、風景など多様なテーマでデザイン性が高い点も人気の理由に挙げられます。
  
  発行枚数や地域が限定されることも多く、希少性の高さから高額査定になることも。
  
  中でも次の切手は特に人気があり、査定時の注目ポイントとなります。
  
  ・文化人シリーズ（野口英世・夏目漱石・樋口一葉など）
  ・日本三景（宮島・天橋立・松島）

• 中国切手

  中国切手は、1949年以降の中華人民共和国成立後に発行された切手を指します。
  
  文化大革命の影響で収集や輸出が禁止された時期があり、当時の切手は現在非常に希少です。
  
  一例として次のような切ってがあり、プレミア価格がつく有名なシリーズも多数存在します。
  
  ・赤猿
  ・オオパンダ
  ・梅蘭芳舞台芸芸術
  ・全国の山河は赤一色
  ・天安門図第5版
  ・中華人民共和国成立15周年
  ・毛主席詩詞
  ・毛主席の長寿を称える
  
  特に状態が良いものは、1,000万円超の価格がつく例も報告されています。

• 航空切手

  航空切手は、主に戦前から戦後にかけて航空郵便専用に発行された切手です。
  
  1961年の速達郵便制度の導入以降は発行が終了し、現在では入手困難となっています。
  
  以下は特に人気があり、セットで揃っていれば価値が高まりやすいです。
  
  ・キジ航空 5種完（16円・34円・59円・103円・144円）
  ・五重塔コイル航空 30円
  ・芦ノ湖航空 5種完（8銭5厘・9銭5厘・16銭5厘・18銭・33銭）
  ・立山航空 円位 6種完（55円・75円・80円・85円・125円・160円）
  
  希少性の高さからコレクターの注目を集めている切手のひとつです。

• 沖縄切手

  沖縄切手は、1945年から1972年までのアメリカ統治時代に発行されたものです。
  
  特に円表記の初期発行切手や、発行が中止された「沖縄西表政府立公園4セント」は非常に希少です。
  
  「琉球大学開校記念」などの記念切手も注目されており、保存状態によっては高額での取引も期待できます。
  
  沖縄切手は、沖縄独自の歴史が反映された貴重な収集対象です。

• 国立公園切手

  国立公園切手は、日本の自然をテーマにした美しいデザインが魅力の切手です。
  
  1936年から発行が始まり、第1次と第2次に分類されています。
  
  とくに次のものは発行枚数が少なく、保存状態が良ければプレミアがつくことも。
  
  ・阿蘇国立公園 小型シート
  ・次高・タロコ 小型シート
  ・大雪山国立公園 小型シート
  ・霧島国立公園 小型シート
  
  国立公園切手は、自然を感じさせる題材やデザインのものが人気を集めています。

• ふるさと切手

  ふるさと切手は、各都道府県の文化や名所、行事などを題材にして発行された切手です。
  
  地元を応援する意図もあり、地域限定で販売されるものもあります。
  
  次のような切手は発行枚数が限られる場合が多く、人気が集中する傾向があります。
  
  ・富士山と桜（山梨県）
  ・ねぶた祭（青森県）
  ・阿波踊り（徳島県）
  ・沖縄の伝統衣装（沖縄県）
  
  保存状態が良ければ高額査定となるケースもあるため、まとめて査定に出すのがおすすめです。

• 年賀切手

  年賀切手は、毎年の年賀状シーズンに合わせて発行される期間限定の切手です。
  
  発行数が多く近年のものは買取価格が低めですが、昭和初期の切手にはプレミアがついています。
  
  たとえば、次の切手は希少で高額取引されることもあるでしょう。
  
  ・富士山（1935年12月1日発行）
  ・二見ヶ浦（1936年12月10日発行）
  ・しめ飾り（1937年12月15日発行）
  ・羽根つき（1948年12月13日発行）
  ・円山応拳（1950年2月1日発行）　
  
  特にシートで保管されているものや、未使用状態の切手は査定額が上がる傾向があります。

• 軍事切手

  軍事切手は、戦時中に軍関係の郵便物に使用された特別な切手です。
  
  1910年から1945年頃まで使用され、一般流通が限られていたため、現存数が少なく希少価値があります。
  
  特に歴史的背景を持つ発行年の切手はプレミア価格になることもあるでしょう。
  
  代表的な軍事切手は以下の通りです。
  
  ・1910年 菊切手加刷 軍事切手
  ・日中戦争期の軍事切手
  ・南方占領地発行の軍事切手
  ・大東亜戦争記念切手

• 国体切手

  国体切手は、1946年から始まった国民体育大会に合わせて毎年発行されている記念切手です。
  
  特に初期の切手にはプレミア価格がついており、収集家の間で人気があります。
  
  田型や20面シートなど、形状による価値の違いも特徴で、高値がつく切手の例は以下の通りです。
  
  ・第2〜第5回 国体記念 田型切手
  ・第5〜第8回 20面シート発行分
  ・第5回 田型切手（吊り輪・棒高跳び・サッカー・馬術）
  ・発行枚数の少ない特定年の切手

• プレミア切手

  プレミア切手とは、発行枚数が極めて少なく、保存状態やデザインの希少性により、額面を大きく上回る価値で取引される切手のことです。
  
  市場での流通が少ないため、オークションなどでは〜百万円単位で落札される例もあります。
  
  特に高額取引されやすい切手の特徴は以下の通りです。
  
  ・印刷ミスや色ズレなどのエラー切手
  ・使用済より未使用品の方が価値が高い
  ・官製でなく民間発行の特殊切手
  ・戦前や占領下での短期間発行品