大倉陶園

大倉陶園について

大倉陶園とは

大倉陶園とは、横浜市に本社を置く、日本の陶磁器メーカーです。

創業から100年以上の、歴史ある陶磁器メーカーで、美術的価値の高い観賞用として食器がつくられています。

大倉陶園の食器は、「セーブルのブルー・オークラのホワイト」と称される、色の白さ、磁器質の硬さ、表面のなめらかさが特徴的です。

大倉陶園のモノ作りへの「良きが上にも良きものを」の理念は、日本国迎賓館や世界の一流ホテル、高級レストランからも高い評価を受けています。

現在は同じ食器ブランドである、ノリタケの子会社になっていて、日本の陶磁器制作を支える柱となっています。

大倉陶園の歴史

1919年、「良きが上にも良きものを」の夢を叶えるために、大倉孫兵衛と和親父子は、東京・蒲田に大倉陶園を創立しました。

創業当初、孫兵衛と和親は、すでに日本陶器合名会社（現在のノリタケカンパニーリミテド）、東洋陶器株式会社（現在のTOTO）、日本碍子株式会社（日本ガイシ）を設立していましたが、より高品質な西洋陶磁器を目指すために、大倉陶園を設立したと言われています。

設立後は白磁の開発をし、様々な研究を重ねて、1922年に大倉陶園最初の製品である、「白磁薄肉彫蓋付菓子鉢」を発表しました。

「白磁薄肉彫蓋付菓子鉢」は、大倉陶園念願の色の白さ、磁器質の硬さ、肌のなめらかさを併せ持つ製品です。

大倉陶園はその後も、「岡染め」「エンボス」「漆蒔き」など、独自の技法を生み出し、他では真似できない芸術的な製品を次々と創り出しています。

その製造方法は、100年以上経った今でも受け継がれていて、日本を代表する最高級の陶磁器メーカーとして、世界からも注目されています。

大倉陶園の人気シリーズと買取相場

ブルーローズ

ブルーローズは、白磁に濃淡なブルーで大きなバラが描かれている製品で、「8011」と「8211」の2つがあります。

「8011」と「8211」は、絵柄の配置やシェイプ等、デザインの面で多少異なりますが、どちらにも大倉陶園独自の技法である「岡染め」が用いられています。

岡染めとは、本焼成した白生地の上からコバルト絵具を使って絵付けをし、再度1,460度の高温で焼成する技法です。

高温の炎に熱されることによって、神秘的な色彩が浮かび上がるブルーローズは、1928年の誕生以来、大倉陶園の顔とも言えるほどの人気シリーズとなりました。

カップ＆ソーサー、マグカップ、プレート、銘々皿などがあり、買取相場は、2,000円～6万円です。

ゴールドライン

ゴールドラインは、白磁の金で縁取られたシンプルなデザインになっていて、「クープシェイプ」と「リムシェイプ」、その他のシェイプに分類されます。

どれも同じくらいの買取価格ですが、「リムシェイプ」がやや高く取引されています。

大倉陶園の「セーブルのブルー・オークラのホワイト」と称される美しい白磁が楽しめる、高級感溢れるデザインが人気です。

カップ＆ソーサー、プレート、クリーマー、銘々皿などがあり、シーンを選ばないで使用できます。

買取相場は、4,000円～8万円です。

金蝕バラ

金蝕バラは、「サンドブラスト」で浮き彫りにしたバラを大胆に配置した、高級感あふれるデザインが特徴的です。

「サンドブラスト」とは、表面に砂などの研磨材を吹き付ける加工法です。

大倉陶園は、出来た模様に金を施すと立体的に浮き上がって見える技法を使用し、高い評価を受けています。

大倉陶園の代表取締役も務めた、デザイナーの百木春夫氏によって1952年に生み出され、カップ＆ソーサー、プレート、ポット、花瓶などが展開されています。

大倉陶園のロングセラー製品として沢山の人から愛されている製品の1つです。

買取相場は、6,000円～7万円です。

呉須正倉院

呉須正倉院は、東大寺の正倉院宝物を呉須技法で描かれたシリーズです。

正倉院宝物は、「正倉院御物」とも呼ばれ、東大寺正倉院に保管されている歴史的な宝物のことを指します。

その宝物をモチーフに、白い素地に呉須と呼ばれる絵具で絵付けをし、透明釉をかけて焼成する「呉須技法」が用いられて製作されました。

絵付けは職人による手描きで行われており、立体的な絵付け技法である「色盛り」も施されています。

和と洋が融合した豪華な高級食器として人気があり、カップ＆ソーサー、プレート、ボンボニエールなどが展開されています。

買取相場は、2万円～4万円です。

小花

小花は、小さなバラと、ベージュの葉の組み合わせが特徴的です。

落ち着いた雰囲気の可憐なデザインになっています。

カップ＆ソーサー、プレートなどがあり、結婚式の引き出物にも選ばれるシリーズです。

買取相場は、1万円前後です。

片葉金蝕

片葉金蝕は、縁に金色があしらわれたシンプルなデザインの製品です。

白磁が美しい白ゆえに、金のラインが華やかに目立ちます。

本焼成の後の、釉薬を施した生地面に模様をマスキングし、その上から細かなサンドを吹きつける「金蝕技法」が用いられていて、数ある大倉陶園の技法の中でも、高い評価を受けています。

使用するシーンを選ばないシリーズで、カップ＆ソーサー、プレート、シュガー、クリーマーなどがあります。

買取相場は、5,000円～1万円です。

瑠璃片葉金蝕

瑠璃片葉金蝕は、「瑠璃」と「金蝕」の技法が用いられている、瑠璃色と金のラインが特徴的な製品です。

「瑠璃」は、白生地にむらなくコバルト質絵具を付け、本焼窯で1,460度の高温で焼き付ける技法です。

白生地の釉面に絵具が溶け込み、深みのある紺青色を生み出しています。

大倉陶園のシリーズの中で古くから愛されているシリーズで、季節を問わずに使用することができます。

カップ＆ソーサー、プレート、グレービーなどが展開されていて、買取相場は、1万5,000円前後です。

スイートメモリー

スイートメモリーは、矢車菊をモチーフに繊細に描かれているのが特徴的です。

金で縁取られたデザインと、細やかな柄が高貴さを演出しています。

ディナーパターンを用いて製作されているシリーズで、品数が多く、中型～大型作品も展開されています。

具体的には、カップ&ソーサー、プレート、グレービー、キャセロールなどがあり、ディナーセットは高い値がつきます。

買取相場は、1万円～20万円です。

碗皿ごよみ12ヶ月

碗皿ごよみ12ヶ月は、美しい四季の移ろいの様子が描かれています。

国家技能検定1級を取得した、大倉陶園の一流絵付師が描いており、その絵は高い評価を受けています。

それぞれの月が全て美しく描かれており、人気が高いシリーズです。

神無月の「あけび」、文月の「かわせみ」、卯月の「夜桜」などは買取価格が高く、写実的なデザインになっています。

霜月の「もみじ」はその色彩の美しさに特に定評があり、買取価値も極めて高くなります。

カップ&ソーサーのみの展開で、買取相場は、3万円～7万円です。

三代の薔薇

三代の薔薇は、「エンプレスミチコ」、「プリンセスマサコ」、「プリンセスアイコ」の3種類があり、美智子さま、雅子さま、愛子さまの名前を冠した食器です。

大倉陶園は、迎賓館改修時のディナーセットを収めたり、皇太子明仁親王と同妃美智子の成婚時に晩餐会の食器を収めたりと、日本の皇室御用達窯としても知られています。

三代の薔薇は、その大倉陶園と皇室との関係の深さが見える製品です。

食器のひとつひとつは手描きで描かれていて、大倉陶園から販売されているシリーズの中でもかなり高額な買取が期待できます。

カップ&ソーサー、プレート、クリーマーなどがあり、買取相場は、15万円～70万円です。

その他

ウリエルでは、大倉陶園のその他のシリーズも買取いたします。

・1本の薔薇 ・アレキサンドリーヌ ・エンプレスローズ ・技法シリーズ ・クラウン ・クラシックローズ ・クリスマスプレート ・ゴールデンウィング ・ゴールドライン ・桜 ・ナポレオン ・日本 ・バイオレット ・バラの実 ・ファミリア ・フェアリーイエロー ・フェアリーローズ ・ぶどう畑の風 ・ブルーインペリアル ・ブルーローズ8011 ・ブルーローズ8211 ・ホワイトマスターピース ・マイリトルベア ・みちくさ ・ミモザ ・メイグリーン ・ラビットアイブルーベリー

・瑠璃金蝕ぶどう ・瑠璃片葉金蝕 ・ロイヤルブルークラウン ・花園 ・花源氏 ・花言葉 ・干支蓋物 ・干支飾り皿 ・吉野山 ・金白金蝕ぶどう唐草 ・呉須更紗 ・吾亦紅 ・鯉のぼり ・歳時記 ・菜の花 ・桜アソート ・漆蒔クリーム ・漆蒔ピンク ・小花 ・上絵カラー ・色蒔 ・雛祭 ・鉄線 ・日の出松 ・墨彩椿 ・野鳥

このような大倉陶園は高価買取いたします

人気の高いデザインやシリーズ

大倉陶園の人気の高いデザインやシリーズは、高価買取いたします。

特に、ブルーローズ、ゴールドライン、金蝕バラは人気で需要ががあるので高値が付きます。

その中でも、大倉陶園の熟練した職人が手描きで作る、「技法シリーズ」に分類されるものは、カップ＆ソーサー1客で1万円を超えることも珍しくありません。

セットが揃っているもの

大倉陶園のセットが揃っているものは、高価買取いたします。

特にディナーセットが揃っている場合は、10万円以上の高値が付きます。

また、大倉陶園のティーセットも人気があり、中古市場でも需要があるので高額で買取します。

大倉陶園を少しでも高く売るために

付属品をセットに

大倉陶園を少しでも高く売るために、付属品をセットにして査定に出しましょう。

特に、食器が入っている共箱は、大倉陶園の製品であることを証明する、大切な情報源になります。

査定額が大きく変わることもあるので、共箱は取っておくようにしましょう。

手入れしてから査定

大倉陶園を少しでも高く売るために、手入れしてから査定に出しましょう。

高く売るためには、新品・美品であることが条件になってきます。

割れ、欠け、ヒビは無いか、ニオイや汚れはないかなどを確認し、気になる箇所は、乾いたタオルや刷毛などで優しく拭きましょう。

あまり強くこすってしまうと、コーティングがはがれたり、傷が付いてしまったりするので注意しててください。

また、共箱の状態も査定額に影響します。

つぶれや汚れなども、食器の査定基準に含まれるので、できるだけ綺麗な状態にしてから査定に出しましょう。